2012 Fiscal Year Annual Research Report
国内外から収集した在来稲遺伝資源の多面的評価と特性表の公刊
Project/Area Number |
22580018
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
猪谷 富雄 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (60087898)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | イネ / 在来種 / 赤米 / 紫黒米 / アントシアニン / 抗酸化活性 / 抗菌性 / 報告書 |
Research Abstract |
平成24年度は、(1) イネ250品種・系統の比較栽培を実施し栽培特性を調査した。(2) 紫黒米9・赤米9・緑米1・白米(しろまい)3の計22品種について、そのDPPHラジカル消去活性とポリフェノール含量、アントシアニン含量等を分析した。玄米色は色彩色差計で4品種群を明確に区別でき、品種間差異も明らかにした。抗酸化活性は赤米>紫黒米>緑米=白米であり、ポリフェノール含量も同様であった。紫黒米1品種は赤米と同等の強い抗酸化活性を示したことから、有望遺伝資源としてさらに分析を進める。(3)紫黒米品種の色素発現に及ぼす登熟期間中の変化と気温の影響を検討した。(4) 赤米・紫黒米の抽出成分の抗菌性を白米と比較した。比濁法および寒天拡散法により、大腸菌Escherichia coliおよび 枯草菌Bacillus subtilisに対して、白米は全く抗菌性を示さなかったのに対して、両有色米では抽出溶媒の種類にもより程度に差はあるが、明確に抗菌性を確認できた。今後食品などへの応用性を検討する。 平成22~24年度科学研究費補助金報告書「多様なイネで日本の水田を守る―県立広島大学で収集してきた国内外の稲遺伝資源の栽培特性と活用事例―」を発行した。内容は、第1章 多様性に富むイネ、第2章 本研究の背景と目的、第2章 有色米および香り米等に関する研究、第4章 イネ品種特性表、第5章 巻末カラー写真、発表論文リスト、あとがき、囲み記事からなる。第4章では、約500品種・系統について、出穂期、成熟期、稈長、穂長、穂数、止葉(長・幅・着生角度)、ぼう性、着色、倒伏程度、脱粒性、全重、籾重、玄米形状、色(色彩色差値)、約50%の品種については、さらに玄米タンパク質含量、アミロース含量、外観品質を整理した。第2章では、収集系統を諸特性によって分類し、その利用例について説明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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