2010 Fiscal Year Annual Research Report
アブラナ科花卉作物における新花色品種育成に関する研究
Project/Area Number |
22580024
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
立澤 文見 岩手大学, 農学部, 准教授 (30320576)
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Keywords | アブラナ科 / 花色 / 色素 / アントシアニン |
Research Abstract |
平成22年度は、アブラナ科の新品種育成目標の中心となるストック(Mstthiola)の花をはじめとし、ヘリオフィラ(Heliophila)の花、マルコルミア(Malcolmia)の花、オーブリエタ(Aubrieta)の花およびチェイランサス(Cheiranthus)の花における分光光度計による生花弁の吸収スペクトル測定が終了した。この結果、本研究全体の最も基本となるデータを得ることができた。さらに、色素精製に用いる、各植物の乾燥花弁の採集も進んでおり準備段階は順調に進んでいる。その中でも、ストックの花に青色を導入する際に必要となると考えられるヘリオフィラの花は、乾燥花弁が十分に確保できたので、色素の構造決定および花色の発色機構に関しての実験を進めた。この結果、それらの実験がて全て成功したので論文として投稿している。また、ストツクの花に黄色を導入する上で必要と考えられる、チエイテンサスの花の発色機構の解明のための実験結果から、アントシアニン、フラボノールおよびカロテノイドの組み合わせと花色のおおよその関係が分ったので、今後はさらにこれらの詳しい成分を分析ずる予定である。次年度は、ヘリオフィラの花以外で、さらに花弁の採集を進め、各植物の花色素と発色機構を調べる。そして、新花色品種育成目標の中心となるストックの花の現存する花色の範囲内での発色機構をアントシアニンからだけではなく、フラボノールやその他の色素との関係においでも詳しぐ調べる。この結果を基に新しい可能性を探り、その部分へ他の植物の発色機構をどのように導入するかをさらに詳しく考えていく予定である。
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