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2010 Fiscal Year Annual Research Report

倍加半数体系統を利用したネギ属高精度染色体地図の開発

Research Project

Project/Area Number 22580033
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

執行 正義  山口大学, 農学部, 教授 (40314827)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 真一  山口大学, 農学部, 教授 (30243629)
Keywordsネギ属 / タマネギ / シャロット / 倍加半数体系統 / 高精度染色体地図 / サポニン / フザリウム菌 / 乾腐病
Research Abstract

本年度は以下の点について実験および検討を行った.
1.マッピング集団の作成
シャロットとタマネギのDH(倍加半数体)系統間のF1個体由来未受粉小花(7,727個)を培養して77個体の植物体を再生し,再生個体の中の34個体が半数体であることを確認した.また,残りの中の32個体は二倍体であった.次に,1種類の共優性CAPSマーカー座(GI)に関して72再生個体における遺伝的分離を観察したところ,二倍体においても両親タイプしかみられなかった.したがって,得られた二倍体は全てDHであることが示唆された.解析した全再生側体におけるタマネギ型とシャロット型の分離における観察値(40:32)はメンデル遺伝の期待分離比(1:1)に適合し(x^2=0.89,0.25<P<0.5),これらの集団がマッピングに利用可能であることが示唆された.さらに,F_1個体の自家受粉とシャロットDH由来花粉を用いた戻し交雑によりF_2とBC_1の種子もそれぞれ多数得られた.
2.DNA多型の検出
16種類のプライマー組合せを用いてタマネギとシャロットのDH系統およびF1個体のAFLP分析を行った結果,総計554本のバンドが検出でき,そのうち,タマネギで検出されたバンドは526本,シャロットで検出されたバンドは523本であった.また,タマネギ特異的バンドは31本,シャロット特異的バンドは28本それぞれ検出され,バンド共有率は89.4%であった.また,合計60種類のSSRプライマーセットを用いて総計588本のバンドが得られ,タマネギ特異的バンド138本およびシャロット特異的なバンド140本がそれぞれ検出され,バンド共有率は52.7%となった.さらに,34種類のESTプライマーセットを用いて多型解析を行ったところ,2種類のSCARマーカー,10種類のCAPSマーカーおよび2種類のSNPマーカーを得ることができた。この様に,タマネギとシャロットDH系統間において様々な手法でDNA多型の検出を行い,数多くのDNAマーカーを得ることに成功した.得られたマーカーの多くはF_1個体に遺伝することが確認された.今後,多型が検出されたプライマーセットを用い,各種分離集団をマッピング研究に供試していく予定である.
3.シャロット特異的サポニン化合物の物質同定
シャロットの根から抽出した粗サポニンをTLCで分画し,各フラクションの乾腐病菌に対する抗菌活性を調べた.最も顕著な抗菌活性を示したフラクション(No.5)の化合物について液体クロマトグラフ質量分析およびプロトンNMR分析を行った結果,本化合物は分子量708のスピロスタノール型サポニンであることが判明した.また,細菌に対して抗菌活性を示したフラクションNo.7の化合物はフラボノイドのケルセチンと同定された.

  • Research Products

    (4 results)

All 2011 2010

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] Allium属植物の根に含まれる抗菌性サポニン2011

    • Author(s)
      手島祥貴・Magdi A.El-Sayed・田中秀平・執行正義・鍛治原寛・伊藤真一
    • Organizer
      平成23年度日本植物病理学会大会
    • Place of Presentation
      東京農工大学
    • Year and Date
      2011-03-28
  • [Presentation] タマネギおよびシャロット倍加半数体系統間におけるDNAマーカーの開発とそれらのF1雑種を用いたマッピング集団の作出2011

    • Author(s)
      岩田智志・中島徹也・山内直樹・執行正義
    • Organizer
      園芸学会平成23年度春季大会
    • Place of Presentation
      宇都宮大学
    • Year and Date
      2011-03-20
  • [Presentation] タマネギおよびシャロット倍加半数体系統間のDNA多型検出とそれらのF1雑種を用いた雌性配偶子由来半数体の作出2010

    • Author(s)
      岩田智志
    • Organizer
      第2回中国地域育種談話会
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      2010-12-18
  • [Presentation] シャロットに含まれる二次代謝物の抗菌作用2010

    • Author(s)
      手島祥貴・Hangger G.Mawandha・Magdi A.El-Sayed・田中秀平・執行正義・赤壁善彦・伊藤真一
    • Organizer
      平成22年度日本植物病理学会関西部会
    • Place of Presentation
      福井AOSSA
    • Year and Date
      2010-09-30

URL: 

Published: 2012-07-19  

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