2012 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯産花木ジャカランダの種間交雑不和合性の解明と打破に関する研究
Project/Area Number |
22580035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮島 郁夫 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20182024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 伸雄 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (00362426)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 熱帯花木 / ジャカランダ / 種間交雑不和合性 / 花色 / アントシアニン |
Research Abstract |
これまでの調査で,青紫色の花色をもつジャカランダ(Jacaranda mimosifolia)と赤紫色の花色をもつオオバジャカランダ(J. cuspidifolia)の主要な花弁内アントシアニンはマルビジン(malvidin)に2個のグルコース(glucose)が結合し,さらに脂肪族有機酸が結合するという複雑な構造をもつことが推定されていた.本年度は1H-NMR,質量分析さらにTLCおよびHPLCにより両種花弁の主要なアントシアニンを同定した. それぞれの花弁の粗抽出液をHPLC分析したところ,いずれも5種類以上のアントシアニンが検出されたが,予備的な試験の結果,これらのうち,2つのアントシアニンはジャカランダとオオバジャカランダの両種に共通であった.また,このうちのひとつのアントシアニンはそれぞれの花弁の総アントシアニンの60%以上を占める最も主要なアントシアニンであった.質量分析の結果,ジャカランダとオオバジャカランダの両種に共通で,花弁の最も主要なアントシアニンの分子量は697であることが明らかとなった.このアントシアニンを酸加水分解したところ,アントシアニジンとしてマルビジンが,また結合糖としてグルコースが検出され,これまでの結果を支持するものとなった.さらに,1H-NMR分析の結果から,2つのグルコースは発色団であるマルビジンの3位と7位に結合しており,さらに,3位に結合したグルコースの6位にアセチル基が結合していることが明らかとなった. 以上のことから,ジャカランダとオオバジャカランダの花弁の最も主要なアントシアニンは,malvidin 3-O-(6-O-acetylglucoside)-7-O-glucosideと同定された.また,両種に共通である他のひとつのアントシアニンはmalvidin 3,7-diglucosideと同定した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)