2012 Fiscal Year Annual Research Report
感染応答タンパク質の高度保存のための酸素バブリング・アルデヒド新規免疫電顕固定法
Project/Area Number |
22580048
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
朴 杓允 神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 名誉教授 (20147094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 健一 神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40437504)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 酸素バブリング固定 / 感染応答タンパク / 糖タンパク / グルタルアルデヒド固定 / 微細構造 / 液胞 / トルイジン青 / 根冠 |
Research Abstract |
細胞タンパクは多様な生命機能を遂行している。凍結固定と比べると化学固定ではタンパクを十分保存できないし、得られる細胞像もよいとは云えない。本課題では化学固定時のタンパク高度保存性と細胞像に及ぼす酸素バブリングの効果を調査した。初めに結晶タンパクをグルタルアルデヒド(GA)固定した。固定によりGA液の酸素は15分で消費されタンパクは固定・沈殿した。これによりGA固定に酸素が必要であることが確認された。次に固定効果を上げるためにコムギ葉と根を30~90分間酸素バブリング・GA固定して試料作製して、組織切片をトルイジン青(TB)で染色した。塩基性色素であるTBは陰荷電した糖タンパクを好染する。TBにより酸素バブリング区の液胞と根冠が強陽性に染まったが、酸素無処理区では弱く染まっただけである。これは酸素処理区では糖タンパクの保存は酸素無処理区よりもよいことを示す。表皮と根冠の液胞成分と液胞膜も高いコントラストを示したので酸素はこれら構造の固定に優れていることが分かった。3番目に固定時間の検討をコムギ根を使って調査した。酸素処理と無処理で根を30分~90分間GA前固定した後、60分間四酸化オスミウムで後固定した。TB染色した切片での染色程度からGA固定の効果を調べた。30分間、酸素処理しGA固定した根で優れた結果を得た。この区の分裂組織と根冠細胞の核と細胞質は最もよいTB染色性を示した。更にタンパクの固定効果を電顕レベルで調べるために、固定時に破壊されやすいミトコンドリア(Mit)の構造、特に内膜面積/Mit面積比を計測学解析を行った。その結果、酸素無処理区に比べて酸素処理区の内膜/Mit比は有意に高く、内膜の構造保存がよいことが実証された。得られた結果は酸素バブリングを使えば30分のGA固定で糖タンパクが保存できることが証明されたが、免疫電顕に有効かどうかはまだ明らかでない。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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