2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580067
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
東江 美加 (野村 美加) 香川大学, 農学部, 准教授 (50294749)
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Keywords | ミヤコグサ / 根粒 / SNARE / GUS / 毛状根形質転換 / RNAi / RT-PCR / Fix- |
Research Abstract |
本研究では根粒菌がマメ科植物細胞内に侵入する時や、共生における小胞を介した物質輸送に着目している。申請者は既に輸送小胞あるいは、標的オルガネラに結合している数十種類のSNAREと呼ばれるタンパク質群の中で根粒菌を取り込むのに重要なSNAREを3種見いだしている。このSNAREについて突然変異体を用いた詳細な解析を行い、最終的にはSNARE遺伝子を高発現させ、共生微生物を利用した高機能窒素固定付与作物の作出を目的とした。 平成22年度はGen06,Syn1,Syn3遺伝子の根粒内発現解析、細胞内局在解析を行った。 5'非翻訳領域約2kbをプロモーター領域としてGUS遺伝子と融合したコンストラクトを作製後ミヤコグサに導入してGUS染色、GUS活性の測定を行った。その結果、Syn1は根毛、根粒原基での発現が認められ根粒形成時に関与していることが明らかとなった。一方、Syn3の発現は殆ど認められず、根粒形成時には殆ど関与していないと示唆された。また、Gen06遺伝子に関してはプロモーターをつなげたコンストラクトを作成できなかった。しかし発現を抑制させるためのRNAi毛状根形質転換根の解説の結果、Gen06遺伝子は根毛の発現も抑制し、それに伴って根粒数が減少していることが明らかとなった。また、形成された根粒数は少ないものの根粒菌の侵入が認められた。RT-PCRの結果、根粒形成時に発現量が増加することから、Gen06変異体はFix-表現型を示した。以上の結果、Syn1遺伝子は根粒初期シグナルから関与し、Gen06遺伝子は根毛と後期根粒形成に関与していることが明らかとなった。
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Research Products
(9 results)