2010 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌CCAAT配列結合複合体による鉄のホメオスタシス制御機構
Project/Area Number |
22580080
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
加藤 雅士 名城大学, 農学部, 教授 (70242849)
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Keywords | 糸状菌 / CCAAT配列 / HapX / DNaseIフットプリント法 / ゲルモビリティーシフトアッセイ / 転写因子 / チトクロムc / DNA結合 |
Research Abstract |
HapB/C/E依存のHapXのDNA結合性をin vitroで、HapXの認識配列に関して以下の結果を得た. 1) EMSAによる結合領域の絞込み:チトクロームc遺伝子プロモータ由来のDNA断片を各種調製し、プローブを作製した。HapB/C/E複合体については既にリコンビナントサブユニットから複合体を再構成をする条件を見出していたので、そこにHapXを加えることによりHapB/C/E-HapX複合体とチトクロームcプロモータとの結合を調べ、HapB/C/E-HapX複合体の認識配列を絞りんだ。 ii) DNaseIフットプリント法による結合領域の決定:DNaseIフットプリント法は複合体がプロモータのどの領域と相互作用しているかの情報を詳しく得るための有力な手法である。チトクロームcプロモータに対してのHapB/C/Eの結合パターンとHapB/C/E-HapXのパターンを比較し、HapXが実際にDNAにコンタクトしていることを示すことが明らかとなった。保護部位の比較によりHapXはCCAAT配列の約10塩基対上流に結合することが判明した. iii) 変異プローブを用いたHapX認識配列の推定:i)のEMSAによる絞込みの結果、HapB/C/E-HapX複合体が結合する最小領域が明らかとなったため、この配列に対応する合成DNA(領域内に点変異を導入したプローブのセットも併せて調製した)を用いたEMSAにより同定をおこなったところ、CCAAT配列から約10塩基対離れたGAT配列がHapXの認識配列であることが明らかとなった。 2) その他の鉄関連遺伝子の解析:チトクロームcの解析と同様に、その他の鉄関連遺伝子(アコニターゼ遺伝子acoA、シスアコニターゼ遺伝子lysF、鉄取り込み系抑制因子遺伝子sreA)についても解析を行い、チトクロームcの解析で得られた結論を支持する結果を得た。
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Research Products
(3 results)