2010 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌における環境センサーを用いた生育分化制御とその利用
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22580081
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金丸 京子 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (00420365)
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Keywords | 麹菌 / 分生子形成 / 低酸素シグナル / ヒスチジンキナーゼ / 情報伝達機構 |
Research Abstract |
本研究の目的は、低酸素シグナルを認識するヒスチジンキナーゼを利用して、分生子形成能の高い麹菌Aspergillus oryzae株を構築することである。平成22年度では、まず近縁種であるAspergillus nidulansの低酸素応答に機能するHysA (AnHysA)のオルソログを麹菌において同定することである(AoHysA)。A. nidulansではHysAと同じファミリーに属するヒスチジンキナーゼが他に6つ存在し、A.oryzaeにおいてもアミノ酸配列の相同性からAoHysAを推定することができない。そこでAnHysAの発現が低酸素培養条件下他のヒスチジンキナーゼに比べ高いレベルであることを指標にAoHysAの同定を試みた。A. oryzaeではAoHysAと同じファミリーに属する5つのヒスチジンキナーゼのうち1つにおいて低酸素条件下における発現上昇が認められた。しかしながら、その上昇はAnHysAほどの高レベルを示さなかった。AoHysAの同定には、A. oryzaeにおける低酸素培養の条件検討が必要であり、またA. oryzaeの同じファミリーに属する他のヒスチジンキナーゼがAoHysAと同様の機能を保持している可能性もあり、さらに検討する必要がある。低酸素培養の条件検討に必要なCO2培養器は、CO2もしくはN2ガスの注入で空気中のO2濃度を調節する装置で、すでに購入済みである。本培養装置をもちいて培養し再度低酸素条件で高発現するAoHysAを同定していく。
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Research Products
(3 results)