2012 Fiscal Year Annual Research Report
有用物質産生へ向けたインドロカルバゾール生合成酵素反応機構の解析
Project/Area Number |
22580089
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾仲 宏康 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (80315829)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生合成 / 抗生物質 / 放線菌 / 遺伝子組換え |
Research Abstract |
インドロカルバゾール(ICZ)骨格は4つの生合成酵素によってトリプトファンを前駆物質として生合成される。ICZ化合物のうち、強力なプロテインキナーゼC阻害剤であるスタウロスポリンの生合成は、StaOによる酸化反応によりインドールピルビン酸のイミン体産生に始まり、続くStaDによるC-Cカップリング反応によりクロモピロリン酸(CPA)が生じる。CPAはその後二段階の酸化反応を経てK252cへと変換される。一段階目の酸化反応はP450・StaPによるC-Cカップリング及び脱炭酸反応であり、ICZ骨格が形成される。二段階目はStaCによるピロール部位の酸化反応である。本研究では、StaDによるカップリング反応経路の詳細の決定とStaPとStaC酵素がどのように連携してK252cの選択合成を行うかについての解析を行った。 CPA形成時にはインドールピルビン酸イミン2分子のβ炭素同士のカップリングとアミノ基の縮合反応が行われるが、その二段階の反応がどのように進むかは不明であった。これはインドールピルビン酸イミンからCPAへと至る経路中の反応中間体が検出できなかったためである。本研究ではイミン体の代わりにインドールピルビン酸を基質として用いることにより、反応中間体のアナログの構造を検出することに成功した。インドールピルビン酸のβ炭素同士がカップリングした中間体構造が同定できたことから、StaDの反応はC-Cカップリングを行った後にアミノ基の縮合が進むことが示唆された。 また、StaC部位特異的変異酵素を作製し、選択合成に関与する3カ所のアミノ酸を同定した。これらのアミノ酸を置換することによりピロール部位の酸化状態が変化することを見出し、本結果からStaCによる酸化状態のコントロール機構についての推定をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)