2012 Fiscal Year Annual Research Report
トランスポゾンによる麹菌の多様性を生み出すストレス応答機構の解明
Project/Area Number |
22580096
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Research Institution | 秋田県総合食品研究センター |
Principal Investigator |
小笠原 博信 秋田県総合食品研究センター, 醸造試験場, 上席研究員 (50390901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 砂織 秋田県総合食品研究センター, 食品加工研究所, 食品加工研究所長 (10142184)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | トランスポゾン / 外来性遺伝子 / mRNA / 多様性 / 麹菌 |
Research Abstract |
ストレス応答cDNAブラウザーによる探索から、平成24年度研究では新規および既にアノテーションされているmRNA管理に関わる遺伝子を対象にストレス条件下でのmRNA分子種変動について解析を行った。さらに、DNAトランスポゾンCrawler配列の機能についても再度、解析を行った。 【方法】Cu2+処理および高温処理を行った分生子より全RNAを抽出し、RT-PCRによる転写産物の解析により、splicingの変動について解析を行った。また、サテライト型のpPTR2ベクターにCrawlerを連結してCrawlerがdegenerateされている麹菌RIB40株に形質転換し、mRNA分子種変動について解析を行った。 【結果】サテライトベクターからゲノム上へのCrawler 転移は検出できなかったが、活性型ベクター由来のCrawler-mRNAのsplicing阻害(機能化)がストレス強度にともなって認められた。splicing factorやpolyA付加関連遺伝子において、多くの遺伝子が通常培養下ではsplicing阻害を受けていることもストレス応答cDNAブラウザーから確認された。ストレスカスケードのHogA様DNA配列とエピジェネテクスへの関与が推定されるHDAC(ヒストンデアセチラーゼ)様の遺伝子領域ではsplicing阻害は確認されなかったが、ストレスによる発現上昇が認められた。 本研究では、ストレスに対応して広範な遺伝子でalternative splicingが起こっているこをストレス応答cDNAブラウザーによって新規な知見として得ることができた。新たなsplicing factorやpolyA付加因子の機能阻害によるトランスポゾン遺伝子群の活性化と遺伝子構造の変化が多様性を生み出すきっかけとなることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)