2012 Fiscal Year Annual Research Report
精巣上体特異的カルボキシルエステラーゼ(CES4)の生理機能と発現調節機構
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22580100
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山下 哲郎 岩手大学, 農学部, 准教授 (20202377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森松 正美 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 准教授 (70241370)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | カルボキシルエステラーゼ / 精巣上体 / 酵素 / 遺伝子変異マウス |
Research Abstract |
これまでに、CES4変異マウスの精巣上体は酸化的環境になっていることが示唆されている。そこで、脂質の代表的な酸化ストレスマーカーである4-HNEの存在量をウエスタンブロッティングにより比較したところ、野生型および変異マウスの両遺伝子型における4-HNEの量に顕著な差異は見られなかった。 精巣上体のタンパク質の網羅的解析により、CES4変異による生理的・生化学的影響について解析を行った。野生型マウスと変異マウスの精巣上体尾部よりタンパク質を抽出し、2次元電気泳動を行った後、蛍光色素で発色させたタンパク質スポットのパターンを解析した。存在量に差のあるスポットをゲルから切り出し、ナノLC-MS/MS分析により、タンパク質の同定を行った。その結果、sorbitol dehydrogenaseがCES4変異マウスにおいて亢進していることが明らかになった。精漿中にはソルビトールおよびsorbitol dehydrogenaseが存在しており、ソルビトールをフルクトースに変換することで、精子運動のエネルギー源を提供すると考えられている。sorbitol dehydrogenaseが変異マウスで発現亢進していたことから、何らかの理由で、変異マウスの精巣上体尾部内精子の運動性が野生型マウスの精子よりも高まっている可能性や、精巣上体内でエネルギー供給不足が生じている可能性が考えられた。また、精子の鞭毛や先体部分を構成するタンパク質であるouter dense fiber ptoteinやsperm acrosome membrane associated proteinが変異マウスで減少していたことから、変異マウスにおいて精子数が減少している可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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