2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22580108
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
森上 敦 名城大学, 農学部, 教授 (10211608)
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Keywords | 遺伝子 / 植物 / 形作り / 枝分かれ / 脂質 |
Research Abstract |
枝分かれが増加していると思われるchestnut変異株の解析のため、その原因遺伝子の解析とその変異の発現メカニズムの解析を進めた。 1.chestnut変異株における異常な枝分かれ形成の解析 chestnut変異株は、播種後2週間ほどで、野生型とは異なる、葉の形成位置や枝分かれなどの外見的な構造変化が見られるようになる。しかし、これに先んじて起きる腋芽形成については、単なる解剖的な観察では、明白な結論は得られていなかった。そこで、メリステムの中心細胞にのみ発現するWUS遺伝子のプロモーターにGUSを結合させた融合遺伝子をchestnut変異株に導入した。その結果、播種後9日ごろまでは、変異株と野生型株に差は見られなかったが、それ以降変異株においては、葉の付け根付近に複数のGUS発現スポットが現れることを見いだした。この異常な腋芽形成が、chestnut変異株に見られる叢生状の生育に繋がると考えられる。 2.chestnut変異株とメリステム形成遺伝子との相互作用 chestnut変異がメリステムの分裂活性に影響している可能性を調べるために、chestnut変異株と、点変異によりメリステムが巨大化して帯化現象を引き起こすclv3変異株を掛け合わせて二重変異株を作製した。chestnut変異もclv3変異も遺伝学的な挙動は劣性を示すが、chestnut遺伝子とclv3遺伝子の両方がヘテロ状態にあるF1個体の半数が、chestnut変異株と同等の形態異常を示した。メリステム形成遺伝子とchestnut遺伝子との間に遺伝的な相互作用があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
種々の変異株と解析している変異株との二重変異株を作製して、その影響を調べているが、掛け合わせた事による影響が生じるものが複数見つかり、解析結果の判断が難しくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られた知見とマイクロアレイの結果を利用して、原因遺伝子の下流にあると考えられる遺伝子の過剰発現株を作出し、元となる変異株と同様の表現型を生じるものを見つける。それにより、現象のメカニズムを明らかにすることをめざす。
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