2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580108
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
森上 敦 名城大学, 農学部, 教授 (10211608)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 枝分かれ / 形態形成 / 遺伝子発現 / 極長鎖脂肪酸 |
Research Abstract |
過剰な側枝形成が起こるchestnut変異株について、その変異の発現のメカニズムに関する解析を進めた。 1・chestnut変異の形態異常をもたらす遺伝子の探索:イネでMYB30様遺伝子が発現する枝梗形成時に発現が上昇する遺伝子と、シロイヌナズナMYB30により制御される遺伝子の間の共通遺伝子について、35Sプロモーター下で高発現している株を取得し、その植物体の形態を観察した。3種の遺伝子の高発現系統を調べたが、特別な形態異常は観察されなかった。 2・側枝の分岐形成時期の解析: WUSCHEL::GUS遺伝子融合遺伝子をchestnut変異株に導入することにより、変異株では播種後8日後から異所的な腋芽メリステム形成が始まる事が確認された。特に、1つの葉柄の付け根に複数の分裂組織が観察されたことは異所的なメリステム形成を示す。この現象に極長鎖脂肪酸合成系を阻害する薬剤の効果はみられなかった。 3・マイクロアレイによるchestnut変異株での発現遺伝子の解析:chestnut変異株はMYB30の高発現がその原因と考えられるが、遺伝的には劣性を示す。そこで、この変異遺伝子がホモ接合体となる株とヘテロ接合体となる株を分けて、野性型株との遺伝子発現の違いをマイクロアレイを用いて調べた。ホモ接合体とヘテロ接合体から野性型株に比べて有意に発現上昇が起こっている遺伝子群が抽出されたが、驚くべき事にホモ接合体とヘテロ接合体では、誘導される遺伝子の重なり合いがほとんどなかった。1つの転写因子の発現量が2倍変化するだけで、全く違った遺伝子群を誘導する現象のメカニズムについて興味が持たれる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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