2012 Fiscal Year Annual Research Report
放線菌二次代謝産物の分子構築機構および生産制御システムの包括的解析
Project/Area Number |
22580121
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
荒川 賢治 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (80346527)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放線菌 / ポリケチド / 生合成 / ピロロキノリンキノン / 転写活性化因子 / 制御遺伝子 / アゾキシアルケン |
Research Abstract |
放線菌 Streptomyces rochei 7434AN4株は2つのポリケチド抗生物質ランカサイジン(LC)・ランカマイシン(LM)を生産する。また微生物ホルモンSRBを鍵物質としたLC・LM生産制御カスケードの存在も示唆された。本年度は(1) LC生合成におけるPQQの機能解析,(2) 制御遺伝子の改変による二次代謝生産の発掘,に焦点を絞り研究を実施した。 (1) LC生合成におけるPQQ要求性酵素Orf23の役割を調べるために前年度の本研究課題において放線菌発現用プラスミドpHSA81を用いたOrf23発現ベクターpYY03を構築した。 Streptomyces lividans/pYY03形質転換体は、ランカサイジノール(C-24位が水酸基)をランカサイジンC(C-24位がケト基)へと変換した。この変換はpHSA81を含むコントロールでは見いだせなかったため、これによりOrf23はランカサイジン生合成においてC-24位酸化に関与することが分かった。本知見はPQQ要求性酵素の抗生物質生合成への関与の最初の報告となる。 (2) 我々はゲノムマイニングの一環として、制御遺伝子に注目した。今回srrB,lkcF-KR1,lkmEの三重破壊株を構築した。これはリプレッサーsrrB変異により二次代謝生産を向上させ、lkcF-KR1変異によりLC生合成を遮断し、type-IIチオエステラーゼ遺伝子lkmE変異によりLM生産を低下させた株である。本株の代謝産物解析を行ったところ、通常生産していない化合物の蓄積が認められた。UV活性化合物の構造決定を行ったところ、アゾキシアルケン化合物であることが分かった。アゾ結合の形成機構など不明な点が多く、今後取り込み実験や推定生合成遺伝子の破壊・タンパク発現などにより解析していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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