2010 Fiscal Year Annual Research Report
下等植物におけるプロゲステロンおよびその代謝産物の存在と造精器形成阻害作用
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22580124
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| Research Institution | Teikyo University |
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Principal Investigator |
横田 孝雄 帝京大学, 理工学部, 教授 (40011986)
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| Keywords | プロゲステロン / アロプレグナノロン / プレグネノロン / シダ / 造精器 / カニクサ |
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| Research Abstract |
様々な天然および合成ステロイドホルモンについてカニクサ(シダの一種)に対する造精器誘導阻害活性を調べた。そのうち、ニューロステロイドであるプロゲステロンとアロプレグナノロンが造精器形成を強く阻害した。一方、合成プロゲステロン(プロゲスチンといわれる)の中にもカニクサの造精器形成に影響を与える化合物が見いだされた。一方、植物ホルモンとして知られているブラシノステロイド、動物ステロイドホルモンとして知られている男性ホルモン、女性ホルモン、副腎皮質ホルモンはすべて活性を示さなかった。このことよりプロゲステロンおよびプロゲステロンと類似の動物活性をもつ物質はシダの造精器形成に関係することが明らかとなった。また、我々はカニクサの植物体をメタノール抽出し、各種クロマトジベレリンルフィーにより精製した後、ガスクロマトグラフィー-質量分析(GC-MS)によって分析することによりプロゲステロンの前駆体であるプレグネノロン、プロゲステロン、プロゲステロンの代謝物である5α-ジヒドロプロゲステロンおよびアロプレグナノロンをカニクサの内生物質として同定した。このことより、植物、少なくともシダにおいては、プロゲステロンとアロプレグナノロンが内生の生殖生理活性物質として働いていると考えられる。
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