2012 Fiscal Year Annual Research Report
可食性バイオハイブリッド創出による食品タンパク質の低アレルゲン化
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22580126
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
服部 誠 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40221501)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 機能改変 / β-ラクトグロブリン / 低アレルゲン化 / 免疫原性 / 乳化性 / バイオハイブリッド |
Research Abstract |
牛乳中の主要な乳清タンパク質であるβ-ラクトグロブリン(β-LG)は、必須アミノ酸を豊富に含む良質のタンパク質であり、乳化性、ゲル化性、気泡性といった機能特性に優れ、有用な疎水性のリガンド結合能を有しており、優れた食品素材となる可能性を有している。しかしながら、塩存在下、酸性条件下で乳化性が低下すること、さらに強力なアレルゲン性を有することから、その利用には制限がある。そこで、本研究では、β-LGの機能改変を目的として、実際の食品への応用可能な方法として、微生物由来のトランスグルタミナーゼ(MTGase)を用いて、ポリリシン(PL)とのバイオハイブリッドの作出を試みた。 昨年度までに、β-LG:PL=1:1.2の組成のハイブリッド分子を得た。得られたハイブリッド分子は、等電点が塩基性側へ大きくシフトし、ネイティブβ-LGの全体的な高次構造をほぼ維持していた。ハイブリッド化による機能改変として、乳化性の改善、免疫原性の低減化を認めた。 本年度は、ピンペプチドを用いて近交系マウス(BALB/c、C3H/He)で得られた抗血清の反応性を調べ、β-LG-PLハイブリッドのB細胞エピトープの解析を行ったところ、33Asp-40Arg付近の応答性が低下しており、35GlnにPLが結合したことが示唆された。 さらに、メイラード反応を介して、β-LG -PLにデキストラン(Dex, 分子量10,000)を結合した可食性β-LG-塩基性多糖ハイブリッド(β-LG -PL-Dexハイブリッド)を得た。得られたハイブリッドの組成は、β-LG -PL:Dex=1:2.0であった。BALB/cマウスを用いてβ-LG -PL-Dexハイブリッドの免疫原性を調べたところ、ハイブリッド化による有意な免疫原性の低減化が認められ、特に、β-LG -PLハイブリッドの場合よりもさらに効果的であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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