2012 Fiscal Year Annual Research Report
機能性食品中の腫瘍細胞への作用物質としてのポリフェノールの研究
Project/Area Number |
22580128
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
波多野 力 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50127578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 靖雄 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00163387)
坂上 宏 明海大学, 歯学部, 教授 (50138484)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 食品 / 植物 / ポリフェノール / 抗腫瘍作用 |
Research Abstract |
食品や薬用植物・生薬として使用される植物を中心に、抗腫瘍作用が期待される高分子タンニンについて引き続き探索を進めた。その結果、食品として使用される植物オランダイチゴFragaria ananassaの未利用部分の果蒂部分に、抗腫瘍性を有するエラジタンニン二量体を含んでおり、これが抗菌作用をも示すことを見出した。また、ギョリュウ科植物のTamarix niloticaから、さらに9種の化合物を単離することができた。これらのうち5種は新規化合物で、各種スペクトルデータおよび化学反応による既知化合物への誘導などにより、構造を解明した。これらはそれぞれ、エラジタンニン単量体、二量体、および三量体であって、それらのグルコース核にgalloyl基、hexahydroxydiphenoyl基、dehydrodigalloyl基、およびisodehydrodigalloyl基がアシル基として結合した構造を有している。また、他の4種は既知の単量体~三量体ではあるが、本植物からの単離は初めてであることが明らかになった。これらの中には、腫瘍細胞に対する高い選択毒性を示すものがあることを見出した。さらに、タンパク質を中心とし、これにタンニンがその周囲に結合した、一種の超分子体の形成についても検討を進め、弱い会合体を形成している初期過程からの時間的経過により質的な転換が起こっていること、こうした超分子構造の形成時に、その構成要素となるポリフェノール単体の場合と比較して腫瘍細胞に対する細胞毒性の変化が見られる場合のあることを見出した。これらの他、多様なフェノール性アシル基を有する化合物群の合成的な生成およびその精製方法についても検討し、そのさらなる効率化を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)