2012 Fiscal Year Annual Research Report
血管病発症の分子メカニズム解明と、革新的天然成分による予防的治療法の開発
Project/Area Number |
22580131
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
加治屋 勝子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00379942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 博子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40359899)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 血管病 / 膜ラフト / モデル膜 / リポソーム / シグナル伝達 |
Research Abstract |
脳梗塞や心筋梗塞などの血管病は、我が国死因の上位を占めており、解決すべき最重要課題である。通常、血管は、細胞質Ca2+依存性に収縮し、血圧や血流を一定に保っている(正常収縮)が、血管病の本態である血管の異常収縮は、Rhoキナーゼを介したCa2+非依存性の収縮によって引き起こされる。我々は、この血管異常収縮の原因分子としてスフィンゴシルホスホリルコリン(SPC)を世界で初めて同定し、病的シグナル伝達にコレステロールおよび膜ラフトが必要である事を世界で初めて発見した。しかしながら、細胞内における膜ラフトの機能や構造は不明瞭な点が多く、特に、血管機能における報告は皆無である。本研究では、(1)ラフトモデル膜を応用して、血管異常収縮を引き起こす分子メカニズムを解明し、分子間相互作用を定量的・経時的に評価すること、(2)血管異常収縮そのものを予防するため、SPCによる異常収縮のみを選択的に抑制できる天然成分の生体レベル検証を行うこと、を目的とした。 1.平成22・23年度において、独自開発のハイブリッドリポソームを用いて走査型電子顕微鏡および原子間力顕微鏡による膜表面の経時的動態変化観察に成功した。この詳細な条件検討を応用し、平成24年度は、実際の血管平滑筋細胞を用いた膜表面の構造解析を行い、平常時及び血管攣縮時の細胞膜表面像の撮影に成功し、入澤宏・彩記念若手研究奨励賞(日本生理学会)を受賞した。 2. 天然成分の生体レベルでの検証には、血管攣縮モデル動物の確立が不可欠であり、平成22・23年において、遺伝子操作が可能なマウスを用いた脳血管攣縮の誘発に成功した。平成24年度は、高い確率でマウスに脳血管攣縮を誘発させ、また、脳血管攣縮の組織学的確認を行い、脳切片の神経細胞が細胞質に凝集し、細胞数が減少している事を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)