2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580134
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
辻田 隆広 愛媛大学, 総合科学研究支援センター, 准教授 (60112265)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 栄養学 / 脂質 / 食品 / 肥満 |
Research Abstract |
以下のように実験計画に従い、本研究期間中に大きく3つの項目について検討した。 1、膵リパーゼを阻害する塩基性ペプチドの特徴を検討した。(1)膵リパーゼ阻害について、プロタミンの魚種の違いは認められなかった。(2)プロタミンはタンパク分解酵素処理により膵リパーゼ阻害活性が消失した。(3)十分に膵リパーゼ反応を阻害するためには、塩基性アミノ酸として10個以上の重合が必要であることを明らかにした。 2、プロタミンやポリリジン等の塩基性ペプチドの膵リパーゼ阻害は基質の状態で大きく影響されることを確認した。(1)ポリリジンはホスファチジルコリン(を含むトリオレインエマルジョンでは膵リパーゼの活性を強く阻害するがアラビアゴムやフォスファチジン酸を含む基質に対して阻害活性は弱かった。(2)水に均一に分散する4-methylumbeliferyl oleateを基質として用いた場合、ポリリジンは膵リパーゼを1 mg/mlまで阻害しなかった。(3)膵リパーゼの活性中心と結合してリパーゼ反応を阻害するオリルスタットではこのような基質の状態による差は観察されなかった。 3、in vitroで示された塩基性ペプチドのリパーゼ阻害はin vivoでも有効であることをラット及びマウスを用いた動物実験で確認した。(1)14C-トリオレインを用いて、ラットの消化管内でプロタミンが脂肪分解を抑制していることを証明した。(2)ラット胃中にコーン油を強制投与し、同時にプロタミンを経口投与すると、プロタミン投与で血中トリアシルグリセロール値が有意に減少することを明らかにした。(3)プロタミンを高脂肪食に添加すると、体重の減少や血中コレステロール値の低下などが認められた。以上、塩基性ペプチドは抗肥満剤の有力な候補のであることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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