2012 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪酸による骨格筋線維型変換機構:培養筋線維によるアプローチ
Project/Area Number |
22580136
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
水野谷 航 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (20404056)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 骨格筋 / 筋線維タイプ / ラット / 脂肪酸 / PPARδ / ミオシン重鎖 / 単離筋線維 / エイコサペンタエン酸 |
Research Abstract |
本基盤研究の開始以前に、我々はラットに魚油を摂取させると、運動をさせていないにも関わらず骨格筋の遅筋タイプ比率が増加することを見出した。この変化が「筋線維内に流入するn-3系脂肪酸が核内受容体PPARδリガンドとして作用して引き起こされた」のかをin vitroで明らかにすることを本基盤研究の目的とした。平成22,23年度までで、ラット単離筋線維培養系の確立に成功し、単離筋線維の生存率を培養7日目でも90%以上に維持することができた。今年度は100 nM GW501516(PPARδアゴニスト)を単離筋線維の培地に添加し7日まで単離筋線維の培養を行い、筋線維タイプと関連する因子のmRNA発現量を調べた。魚油に多く含まれるn-3系脂肪酸エイコサペンタエン酸(EPA)を30 μMの濃度で培地に添加し、同様の因子の発現量を調べた。さらにEPAと800 nM GSK0660(PPARδアンタゴニスト)を共添加し、EPAによる効果がPPARδの活性化を介して生じたかを調べた。単離筋線維へのGW501516添加は、遅筋タイプで発現が多い遺伝子(PDK4、UCP3)の発現量を増加させた。この結果はPPARδの活性化が遅筋タイプに特徴的な因子の発現量を上昇させたことを示している。単離筋線維へのEPA添加により、PDK4のmRNA発現量が有意に増加した。さらにEPAとGSK0660の共添加によりPDK4の発現量上昇が抑制された。この結果から、n-3系PUFAの一種であるEPAは成熟筋線維に直接作用し、PPARδの活性化を介して遅筋タイプに特徴的な因子を増加させることが明らかになった。一方、筋線維タイプマーカーとしてよく用いられるミオシン重鎖アイソフォームはGW501516あるいはEPA添加で、予想に反して速筋タイプが増加した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)