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2011 Fiscal Year Annual Research Report

マナマコ急性期応答タンパク質のプロテオーム解析

Research Project

Project/Area Number 22580208
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

中村 修  北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (00306648)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 筒井 繁行  北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (20406911)
Keywords水産学 / ナマコ / 生体防御
Research Abstract

グラム陰性菌の外膜成分であるリボ多糖(LPS)を与えることによってマナマコ体腔液中のタンパク質成分に現れる変化を二次元電気泳動により調べた。今年度は、体腔液の細胞成分である体腔球の反応に焦点を当ててin vitroでの実験を行った。ナマコ5個体を開腹して体腔液をとりだし、二等分した。片方に大腸菌由来LPSを加え、48時間培養した。遠心分離後、体腔液上清および体腔球内のタンパク質を二次元電気泳動に供し、LPS刺激したものと刺激しなかったものとでスポットパターンを比較した。その結果、体腔液上清、および体腔球中に、対照群には見られないタンパク質スポットの出現が認められたことから、体腔球がLPSに反応して何らかのタンパク質を分泌したと考えられた。これらのタンパク質はマナマコにおいて細菌感染時に何らかの役割を果たしていると予想され、マナマコ体腔内の防御機構解明の手がかりを得ることができた。これらのスポットのうちのいくつかについて現在分析を行っているが、まだ同定には至っていない。一方、体腔液中に加えたLPSは高めの濃度であったが、スポットの変化は期待していたほど顕著ではなかったことから、マナマコ体腔球のLPSに対する反応は強くないと考えられ、他の細菌由来物質についても検討する必要がある。
また今回の研究の副産物として、マナマコ体表抽出液中に強い赤血球凝集活性を認めたため、赤血球を担体としたアフィニティー精製によりレクチンを精製した。その結果、2種類のレクチンが存在することがわかり、そのうちの一つのN末端アミノ酸配列が既報の分子とよく似ていた。他方のレクチンは、既報のレクチンには分子量が一致しないことから、新奇のレクチンである可能性が高い。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

東日本大震災によってキャンパス移転を余儀なくされた。ラボのセットアップに予想より時間がかかったため研究のスタートが秋からとなり、予定より進行が遅れた。しかしながら研究スタート後は概ね順調に研究を進めることができた。

Strategy for Future Research Activity

LPS刺激によって変化したスポットをLC-MS/MSにより同定する。一方、LPS刺激後の変化が予想より小さかったことから、ペプチドグリカンやβ-グルカンなどの微生物由来物質でも刺激し、体腔液タンパク質のスホットパターンの変化を調べる。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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