2012 Fiscal Year Annual Research Report
組換えニホンウナギ生殖腺刺激ホルモンの産生および卵形成における機能解析
Project/Area Number |
22580219
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Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
風藤 行紀 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (60399996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 浩一郎 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 主任研究員 (80372051)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 水産学 / ウナギ / 生殖生理 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
先ず、これまでに最も活性が高いことが確かめられている、2種の ウナギ生殖腺刺激ホルモン(GTH:FSH-hCTPおよびLH-hCTP)を、未熟雌ウナギに週1回、毎週投与した。期間中に適宜採血を行うと共に、卵黄形成中期および成熟期で卵巣をサンプリングし、生殖腺体指数(GSI)を算定した。卵巣の一部に関しては、リンゲル中にて最も発達した(先頭群)卵濾胞のみを分離した。卵形成誘導ステロイド(E2)の血中変動を調べるとともに、先頭群卵濾胞に関しては、FSH受容体(FSHR)、LH受容体(LHR)およびE2産生酵素であるCYP19a1のmRNA量を測定した。 その結果、FSH-hCTPでは8回の投与で成熟期に達するのに対し、LH-hCTPでは5回程度の投与で、同ステージに達した。GSIに関しては、両群共に卵黄形成中期では10程度の値を示し、成熟期で急増したが、FSH-hCTP群で約45であったのに対し、LH-hCTP群では約30と有意に低値を示した。血中E2量は、処理前は150pg/ml程度だったが、両GTH処理群ともに、成熟の進行に伴い増加し、成熟期には4ng/ml程度に達した。先頭群卵濾胞におけるFSHR遺伝子の発現は卵黄形成中期でピークに達した後、成熟期で減少したのに対し、LHR遺伝子の発現は成熟に伴い高まり成熟期で最高値を示したものの、両GTH処理群の間に有意差は認められなかった。一方、CYP19a mRNA量は、両処理群共に卵黄形成中期で増加した後、成熟期で急減したが、卵黄形成中期ではLH-hCTP群でFSH-hCTP群に比べ約7倍の高値を示した。 以上の結果から、FSH-hCTP、LH-hCTP共に卵巣の発達を促すことが明らかとなったが、GSIやCYP19a遺伝子の発現等に顕著な相違が認められたことから、両GTHの機能に顕著な相違が認められることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)