2012 Fiscal Year Annual Research Report
技術体系変革下における果樹農業構造再編の展開方向の解明
Project/Area Number |
22580244
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
徳田 博美 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (20346000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 啓哉 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 研究員 (70355262)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 園地流動化 / 規模階層間格差 / 生産力構造 / 技術体系 / 新規参入者 / 改植 |
Research Abstract |
昨年度に行った2箇所の柑橘産地での実態調査の分析から産地条件の異なる地域での園地流動化の特徴と産地への影響について検討した。 担い手の高齢化・ぜい弱化が深刻化し,その対策として新規参入者の受け入れを積極的に進めている三重県熊野地域では,新規参入者が流動化した園地の主要な受け手の一つとなっており,園地流動化の進展が新規参入者定着の主要な条件ともなっている。しかし,新規参入者の園地集積では,希望した品種の園地が確保しにくいこと,貸借が必ずしも安定していないことなどの課題も指摘できる。 中壮年の担い手が比較的確保されている熊本市河内地区では,近年園地の流動化が進展し,中核的担い手の規模拡大につながっている。園地流動化の特徴として,現在でも売買の比率が比較的高いこと,拡大した園地での改植が進んでいることが指摘でき,園地流動化は樹体更新の促進にもつながっていることが指摘できる。 同一の販売条件の下での、リンゴ生産力構造の規模階層間格差の分析を目的として,共販率が100%に近い相馬村農協管内で実施した規模階層抽出調査を分析した。その結果、生産資源の調達に関する階層間格差はあまり見られない中で,機械の所有・利用及び技術体系については階層間格差が見られた。ただし、格差が見られたのは下層(リンゴ作付2.5ha未満)から中層(同2.5ha~5ha)に移行するまでで、中層と上層(同5ha以上)にほとんど差はなかった。このような構造的条件を背景に,下層から中層にかけて生産性及び収益性は向上していくが,それ以上はむしろ低下するという特徴が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)