2010 Fiscal Year Annual Research Report
農業における住民参加型地理情報システムの構築に関する実践的研究
Project/Area Number |
22580263
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
鈴木 充夫 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (30206536)
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Keywords | 地理情報システム / 衛星画像 / 営農指導 / GIS / 学際的研究 |
Research Abstract |
本研究は、「農業GISを活用・普及させるために、住民参加型GISの概念を現場に導入し地域の事情がわかっている農協の部会等と協力し、農家と農協などが自から管理・運営できる農業GISを構築するための組織化の方法を解明すること」を目的としている。今年度は、このテーマに興味を示した山形県舟形町のコメ卸、新潟県胎内市、沖縄県JAおきなわにヒアリング調査を実施した。その結果、 (1) 舟形町のコメ卸と協力し携帯用GPSを活用したポジショニングデータによる簡易GISの構築 (2) 胎内市管内のJA中条がGISを営農指導に利用できるために、農業GISの保有者である退胎内市と鈴木研究室の間で「営農支援プログラムに係る地籍関係データの使用に関する協定書」を締結することにより、市のGISをJAに利用できるための実証研究を実施した。 また、ベトナムのハノイ農業大学のDr.Binhとの間で (3) 圃場ポリゴンデータの作成 について提携した。(1)は、小地域のGISの構築には携帯GPSの活用が可能であると判断しその実用可能性についての実証研究であり、3地域の圃場で簡易GISを構築した。(2)は、大部分の市町村の農業委員会で所有しているGISを、現地の営農指導等に利用するために、GIS所有者の市町村と第3者機関との間に「GISデータの利用に関する協定」を結ぶことにより可能なのかについてのケーススタディであり、平成22年3月現在、協定書原案を作成したところである。また、(3)は、利用できるGISが存在せず、新たにGISデータを作成するためのケーススタディであり、秋田県大潟村の衛星画像を用いたポリゴンデータの作成をハノイ農業大学に依頼した。ハノイ農業大学からは作成したGISデータが届き、データをチェックしたところ、精度には問題がないと判断できた。
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Research Products
(2 results)