2012 Fiscal Year Annual Research Report
建設廃棄物を用いた透水性セメント複合材に関する研究
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22580271
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
保世院 座狩屋 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (10314139)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 盛土 / 堤防 / ダム / 安全率 / 法面補強 / 安定解析 / 法面勾配 / 最適設計 |
Research Abstract |
盛土には目的によりさまざまな役割がある。道路、空港、鉄道などの交通荷重を担うもの、建築物を担うもの、河川などの堤防などの防水、止水、ダムなどに貯水するためなどがある。また、盛土法面は表面水、湧水、地下水などの風化による浸食や地震、その他の外部応力によって崩壊が生じる。また、所要の安全率が確保できない場合は、それに対応して法面補強が必要となる。安定計算を行う上で安全率が出てくる。これは建物や盛土の安定度を数値で表したものである。 本研究では、仮定した盛土法面を対象にエクセルソフトを用いた安定解析を提案し、デザインチャート化を試みた。この解析はジオグリッドやワイヤーメッシュでされている。しかし,このようなポーラスセメント複合材についてのまとまった研究はまだ行われていない。以下の研究項目を通して、計算内容がわかりやすく、誰にでも扱いやすいエクセルソフトによる解析を行い、各種盛土堤防に対する設計手法を確立した。 ・補強してない盛土堤防の安全率を仮定した3種の法面勾配(30°,45°,60°)についてそれぞれ求めた。 6種のリサイクル材料を用いたポーラスセメント複合材による盛土堤防の安全率を求めた。 各種盛土堤防に対する所要の安全率(1.5)が確保できる補強材の最適設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は査読審査付き論文は3編、編著書は2冊、口頭発表論文は国際学会で5件である。その題名は「Analyses of Cost Comparison of Slope Protection Method between Japan and Bangladesh;Designing Vertical and Horizontal Frame Structure for Slope Protection;Interaction Properties of Geosynthetic with Different Backfill Soils」である。
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Strategy for Future Research Activity |
建設廃棄物を用いたセメント複合材に関する研究を継続し、実際に応用するためには以下の研究を進めると共に国際的に評価されている学術雑誌に発行することを、当面の方策である。 ①バサルト材はせん断抵抗よりも引き抜き抵抗に優れているかについて確立すること。 ②引き抜き試験およびせん断試験において、ともに内部摩擦角は網状バサルト材の有効性の確立すること。 ③バサルト材を用いたセメント複合材の性能の確立すること。
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