2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580280
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
川嶋 雅章 明治大学, 理工学部, 准教授 (80130805)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 信彦 明治大学, 農学部, 講師 (10277725)
岩田 俊二 三重短期大学, その他部局等, 教授 (40321046)
黒石 いずみ 青山学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70341881)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 農村計画 / 農業土木 / 地域計画 / 地域づくり |
Research Abstract |
本研究は,研究対象とした1)三本木原の稲生川用水開発による総合開発,2)安積疎水開発による安積地域の総合開発,3)愛知用水開発による知多地域及び名古屋地域の総合開発を事例に日本近現代の地方都市における農村総合開発の計画・事業を歴史的文化的に分析し,その持続性や環境資源としての今日的価値を評価することによって「農村計画の計画力概念」を明らかにし,今後の農村計画に資することを目的に実施してきた。当初の研究計画では対象事例の研究成果の概要を踏まえて,平成24年度末に公開シンポジム開催し,研究成果について外部評価も入れて最終成果をまとめる予定であったが,年度繰越をして同25年5月に公開シンポジムを開催した。 本研究では,「農村計画の計画力概念」を明らかにするために1)「計画・事業」と当該地域発展との関連性,2)「計画・事業」に関わる諸主体,3)「計画・事業」とその成立及び変化に影響を与えた社会的背景との関連性を歴史的視点から分析し,考察を行った。3地区の「計画・事業」の共通点は,大規模な流域変更をともなう水資源開発であり,各時代の技術力を反映した用水の路線選定と利水計画に先見の明があった。3地区の事例による「計画力」の具体的な因子として,仮に3地区共通に3つの時代区分ができるとすれば,まず創生期は,総合的開発の可能性を孕んだ水資源開発構想の存在,構想を提唱した人間の存在,開発推進のコ-ディネイタ-(同意の取り付け),先行的事業への投資主体,技術的援助者である。次に転換期は,公共事業に転換,国営事業に採択,水資源開発から地域開発政策に転換(農業・工業・都市開発)である。そして発展期は,上水道,工業用水,発電等への事業目的の拡大である。3地区の事例から「計画力」を定義するとすれば,将来の社会の変化への対応力・見通し力,理念・歴史・技術を継承する力を内包した「総合性」と捉えることができる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|