2012 Fiscal Year Annual Research Report
ため池堤体内の透水性の不均一性と浸透破壊現象に関する研究
Project/Area Number |
22580282
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Research Institution | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
Principal Investigator |
堀 俊和 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所・施設工学研究領域, 上席研究員 (20414451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽田野 祐子 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (60323276)
毛利 栄征 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所・施設工学研究領域, 領域長 (90373224)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ため池 / 透水性 / 不均一性 / 浸透破壊 / 模型実験 |
Research Abstract |
1)ため池等の土質貯水構造物の浸透に関する不均一性と浸透破壊に対する安定性を調べるために、野外に設置された堤高3.5m、堤頂長約30mの盛土堤体を用いて、貯水および降雨により浸透を発生させて、盛土堤体内の間隙水圧および変位を測定した。 2)貯水開始後は一定の間隙水圧および地下水位で定常状態に達するものの、数ヶ月間の長期の貯水浸透により徐々に下流側の間隙水圧および地下水位が上昇して下流斜面から漏水が発生し始めた。これは昨年度に実施した大型土槽を用いた実験でも見られた現象で、浸透の継続により細粒分の移動が進行して浸透の下流側の透水性が上流側と比べて相対的に低くなるためであると考えられた。 3)時間降雨100mmの降雨震央を堤体に作用させて、浸透実験を継続させたところ、降雨開始から約1時間で変形が開始した。その直後、下流法先でパイピングが発生し、堤体内水位が一旦低下した。パイピングにより大量の漏水が発生している間の数十分間、変形はほぼ停止していたが、一時的にパイピングに目詰まりが発生して漏水が停止した途端、堤体内の間隙水圧が急上昇し、再び変形が開始した。そのまま、変形の進行は止まらず、斜面は完全に崩壊した。 4)長期浸透と降雨実験によるパイピング現象を考察すると、土構造物の浸透の不均一性について以下のことが考察される。長期の浸透では、土構造物内部の不均一性の進行は、浸透の方向に依存し、浸透上流側では透水性が高く、下流側では低くなる。これは細粒分の移動に起因すると考えられる。一方、土構造物の変形を伴うような強い浸透が発生すると局所的な不均一性が発生し、土粒子の移動により目詰まりと間隙水圧の上昇を交互に繰り返しながら、浸透破壊が進行することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)