2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユニバーサルデザイン機械化体系構築のための背負型機械設計条件の解明
Project/Area Number |
22580292
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
菊池 豊 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・高度作業システム研究チーム, 主任研究員 (90391507)
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Keywords | ユニバーサルデザイン / ユーザビリティ / 高齢者 / 女性 / 背負型機械 |
Research Abstract |
農業の担い手確保するためには農作業に不慣れな者も身体負担が少なく、安全で簡単に作業できる作業体系が必要であり、そのためにユニバーサルデザイン機械化体系の構築を目的としている。そこで本研究では、取扱性改良が特に遅れている背負型動力散布機を供試して、機体レイアウト等を見直し身体負担を軽減するとともに、女性、高齢者を含む使用者の体格、身体能力、感覚能力、認知能力等の範囲に対応するために人間工学やCAE手法を用いてモデルの試作・評価等から設計条件を解明し、背負型機械のUD設計指針を提案する。2010年度は、まず、小型、中型の背負型動力散布機を供試して、年齢、体格の異なる複数の被験者でユーザビリティ評価と、肩・背中の圧力分布、バイオメカニカル解析による関節トルク、自覚症状等を測定し解析した。その結果、圧力分布については、体格の小さい方がランバーパッドの上下端の圧力がやや高くなる。ショルダーベルト幅の狭い方が圧力のピークが大きくなることを明らかにした。さらに、文字と背景となる地の配色、表面光沢を変えてUD表示モデル52種類を試作した。早朝や晴天時の屋外を想定して照度3段階{低(照度101x程度)、中(5001x程度)、高(10,0001x以上)}の環境下で、表示モデルの判読できる文字サイズを被験者25名(年齢20~80歳)に回答してもらった。その結果、色の組合せ(地/字)が白/黄赤、白/黄、黒/赤、黒/緑、黒/青、黄/白、青/黒が他の組合せよりサイズが大きい。照度について、照度高ではサイズに差が小さいが、照度低・中では差が大きい。年齢について、照度高では判読できるサイズに差が小さいが照度低、中では60歳以上の方がより大きくなることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)