2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580303
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
豊田 淳 茨城大学, 農学部, 准教授 (00292483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長南 茂 茨城大学, 農学部, 准教授 (70312775)
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Keywords | 畜産学 / ストレス / 神経科学 / 栄養学 / 成長 / マロニル-CoA / 視床下部 / うつ病 |
Research Abstract |
平成23年度は下記の項目を実施し、成果を得た。 ●Resident-IntruderParadigm(RIP)法による社会的ストレスモデルラットの作製 Resident(居住ラット)およびIntruder(侵入ラット)双方にウィスターラット(オス、チャールズリバー)を用いた。RIP法により侵入ラットに居住ラットによる社会的ストレスを1日あたり1時間、慢性的に曝露した。これを5週間続けた。5週間のストレス曝露終了後、侵入ラットを強制水泳試験に供することで、侵入ラットが社会的ストレスモデルになっているかを評価した。うつ様行動を示し、社会的ストレスモデルとして利用できる個体について、以後の解析に利用した。5週間の社会的ストレス曝露期間中、1週間おきに体重測定した。 【結果】社会的ストレスを曝露したラットは増体が抑制されていることが明らかとなった。明期と暗期の摂食量を測定したところ、ストレスを曝露されたラットは暗期の摂食量が対照区と比較して低いことが明らかとなった。ゆえに社会的慢性ストレスは暗期の摂食を抑制することが明らかとなった。 ●ラット視床下部マロニル-CoAの定量(共同研究者・長南茂准教授担当部分) 昨年度方法論を確立したアシル-CoAサイクリング法を用いてラット視床下部のマロニル-CoAの定量を行った。 【結果】社会的ストレスを曝露したラット視床下部のマロニル-CoAを定量したところ、対照区と比較して有意に増加していることが明らかとなった。マロニル-CoAの増加がストレス曝露による摂食抑制に聞いている可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
社会的ストレスによる成長不全が暗期の摂食抑制1こあることを示し、さらにそれが視床下部マロニル-CoAの増加が原因であることを明らかとしている。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は社会的ストレスによる視床下部マロニル-CoAの増加メカニズムについて解析する。特にAMPキナーゼ、ACCなどの視床下部マロニル-CoAシグナルパスウエイに着目し、分子挙動を解析する。
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Research Products
(2 results)