2012 Fiscal Year Annual Research Report
ビール酵母とその牛乳特異抗体によるアレルギー軽減作用の解明
Project/Area Number |
22580306
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
大谷 元 信州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30109201)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 牛乳抗体 / ビール酵母 / 抗原抗体複合物 / I 型アレルギー軽減 / マウス毒性 / 乳利用 / 機能性食品素材 / 安全性 |
Research Abstract |
前年度までの研究において、ビール酵母とそれに特異的な牛乳抗体を含む飼料でI型アレルギーモデルマウスを飼育すると、それら無添加飼料での飼育の場合よりもアレルギー症状が軽減すること、並びに免疫パラメータがアレルギー軽減する方向に変動することを明らかにした。申請者は、ビール酵母とその牛乳抗体をアレルギー軽減機能性食品素材として用いることを最終目標にしている。ビール酵母も牛乳抗体も食経験が豊かで、安全性は極めて高いものと考えられるが、複合体として多量摂取した場合の安全性を確認することは重要である。そこで、平成24年度は、ICRマウス雌雄各5匹を一群とし,4時間絶食を行った後、ビール酵母,ビール酵母に対する抗体またはそれらの混合物(一匹あたりへの投与量は1000mg/体重kgまたは2000mg/体重kg)をゾンデにより胃に単回投与した。投与後14日間、1日1回マウスの行動を観察した。また、投与7日後および14日後に体重を測定し、14日後には体重測定後、マウスを安楽死させ、剖検を行った。さらに、剖検後、ただちに各臓器の重量や外観を調べるとともに,血液成分の生化学的分析を行い,毒性の有無を考察した。なお、試験期間中の飼料は市販固形飼料、水は水道水とし、それぞれ自由摂取としてそれらの摂取量を1週間ごとに記録した。その結果、すべての試験試料投与群で死亡例は見られず、臓器の重量およびその肉眼的所見も非投与群である対照群と殆んど同じであった。また、すべての試験試料投与群のアルブミン/グロブリン比、カルシウム濃度およびT細胞数は対照群のそれらと有意差がなかった。これらの結果から、ビール酵母、その牛乳IgGおよびそれら混合物のマウスにおけるLD50値は2000 mg/kg以上であり、それらの急性毒性は極めて低くいことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Book] 畜産学入門2012
Author(s)
大谷 元 (唐澤 豊・大谷 元・菅原邦生編著)
Total Pages
33-42
Publisher
文永遠堂出版