2010 Fiscal Year Annual Research Report
胎児期の栄養制御と出生後の甲状腺操作によるブタにおける筋線維数と筋線維型の改変
Project/Area Number |
22580315
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
勝俣 昌也 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所・分子栄養研究チーム, チーム長 (60355683)
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Keywords | ブタ / 筋線維 / 栄養学 / 胎児 / 甲状腺ホルモン |
Research Abstract |
【方法】同腹2日齢の雄子豚5頭を対照区、低T4投与区、高T4投与区、低PTU投与区、高PTU投与区に割り振った。試験期間は3週間とした。実験1:T4ナトリウム塩をエタノールに溶解し、低T4ならびに高T4投与区にそれぞれ10ug/kg、20ug/kgを毎日皮下注射した。低PTUならびに高PTU投与区には、それぞれ2mg/kg、4mg/kgのPTUを10mlの蒸留水に懸濁して毎日経口投与した。実験2:T4、PTUともに市販の経口投与用のカプセルを使って投与した。実験2ではT4、PTUともに投与量を高くし、T4を40および80ug/kg、PTUを4および8mg/kg投与した。T4の調整方法は実験1と同じ、PTUは粉末のままカプセルに詰めて投与した。(2)MHCタンパク質に対する抗体を用い、豚の胸最長筋および菱形筋の凍結切片上のMHCが検出可能か、免疫染色を行った。抗体の希釈倍率、抗原抗体反応の時間を決定した。 【結果1(1)実験1:血漿T3濃度に処理の効果はなかった。一方で、血漿T4濃度に対する処理の効果が認められ(P<0.05)、T4投与によって血漿T4濃度が対照区の約2倍に上昇、PTU投与によって血漿T4濃度が対照区の50%程度に低下した。実験2:80ug/kgのT4投与によって血漿T3濃度が約2倍に上昇、PTU投与によって血漿T3濃度が1/5程度に低下し、処理によって血漿T3濃度が変化する傾向が認められた(P<0.10)。実験1と同様、T4濃度は処理によって変化し(P<0.05)、T4投与で血漿T4濃度は約3倍に上昇し、PTU投与で血漿T4濃度は1/8程度に低下した。以上の結果から、実験2の投与方法を採用することとした。(2)I型のMHCに対する抗体、I、IIa、IIbに反応する抗体を用いて免疫染色を行い、それぞれ抗体の希釈倍率、抗原抗体反応時間を決定した。
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