2012 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子多型選抜と生殖細胞機能賦活化を併用する優良家畜生産手法の構築
Project/Area Number |
22580316
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
松本 浩道 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (70241552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 えみ子 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (20208341)
吉澤 緑 宇都宮大学, 農学部, 教授 (60114162)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 受胎率 / 着床率 / 遺伝子多型 / 胚発生 / 妊娠 |
Research Abstract |
生産性に関わる遺伝子の解析 黒毛和種およびホルスタイン種においてBRCA1遺伝子のエキソン9 ~ 11前半部位の塩基配列が得られた。塩基配列比較解析の結果、黒毛和種とホルスタイン種ではすべて一致し、既報のヘレフォード種の配列とも同一であった。ニホンジカのBRCA1遺伝子についてウシと比較したところ、相同性は96.9%であり、そのうち12bpにおいて塩基置換が認められた。得られた塩基配列をアミノ酸配列に翻訳した結果では、129個のアミノ酸のうち8個のアミノ酸において非同義置換が認められた。また、アミノ酸置換をエキソンごとにみると、エキソン10で3個、エキソン11前半部位で5個存在していた。さらに、ヒト( U14680.1 )、マウス( NM_009764.3 )、ブタ( XM_003358029.1 )の配列と比較したところ、ニホンジカとウシとの間で最も相同性が高く、反芻亜目において共通する塩基配列が認められ、作成した系統樹ではニホンジカおよびウシは同じクラスター内に存在していた。 発生と着床能力獲得に関する分子機構 Brca1タンパク質は、胚盤胞において子宮内膜に着床する部位である栄養外胚葉に発現していた。この発現は、着床を誘起された胚で上昇していた。ユビキチン化によるタンパク質分解であるプロテアソームの阻害剤によりERαを発現している胚を子宮に移植したところ、無処理区よりも低い着床率を示した。プロテアソーム阻害剤とERα拮抗剤で処理した胚のERα発現は、プロテアソーム阻害剤単独処理区に比べ低下する傾向がみられた。プロテアソーム阻害剤とERα拮抗剤で処理した胚を移植した結果、プロテアソーム阻害剤単独処理区よりも高い着床率を示した。これらの結果から、マウス胚においてUPPを介したERα分解が着床の成立に必要であることが示唆された。またこの経路はBrca1非依存的であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)