2012 Fiscal Year Annual Research Report
機能性小分子RNAの網羅的解析による筋線維型調節機構の解明
Project/Area Number |
22580326
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Research Institution | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
Principal Investigator |
室谷 進 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所 畜産物研究領域, 上席研究員 (50355062)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 筋線維型 / ウシ |
Research Abstract |
本研究では、次世代DNAシーケンサーによりウシ骨格筋に発現するマイクロRNA(miRNA)を網羅的に解析し、肉質の差異に影響を与える筋線維型に関連するmiRNAを明らかにすることを目的としている。ウシ半腱様筋(速筋)と咬筋(遅筋)の間で発現レベルが有意に異なる計38種のmiRNAのうち、miR-1、miR-185、miR-196a、miR-885の発現を定量的RT-PCRで調べた結果、miR-185は咬筋で半腱様筋より高く、ほか3種は半腱様筋で高かった。この結果は次世代DNAシーケンサーにより得られた結果と一致した。特にmiR-196aとmiR-885の2種の発現は咬筋でほとんど認められず、半腱様筋に特異的であった。さらに、ホルスタイン種雌牛より採材した咬筋、横隔膜、半膜様筋、胸最長筋、半腱様筋の5筋肉においてmiR-196aについて定量的RT-PCRで解析すると、miR-196aの発現が半腱様筋と胸最長筋で特に高い結果となった。これに対し、miR-885の発現について同様に調べた結果、咬筋で最低値、半腱様筋で最高値を示し、他3種の筋で中程度の発現が認められたものの、部位間差は有意ではなかった。これらの結果は筋部位間差異がmiR-885よりmiR-196aと密接に関連することを示唆すると考えられた。また、miR-196aの標的として予測されたI型およびIII型コラーゲン各α鎖mRNAの発現は咬筋より半腱様筋で低い値を示し、miR-196aによる両コラーゲンmRNAの発現が制御される可能性を示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)