2012 Fiscal Year Annual Research Report
卵母細胞の減数分裂制御におけるCNPシグナルの役割とその機能利用に向けた研究
Project/Area Number |
22580332
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
辻 岳人 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (90314682)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | CNP / 卵母細胞 / 減数分裂 |
Research Abstract |
卵母細胞は、卵巣内で発育してから受精に至るまでの間に減数分裂の停止と再開をくりかえす。しかし、その制御機構の全貌は十分に解明されていない。C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)は、特異的レセプターであるNPRBを介して作用する局所因子である。昨年度、CNPがLHサージに反応して発現量を低下させることで減数分裂再開を導くことが示唆された。今年度は、CNP低下をもたらすLHシグナル経路を明らかにすることを試みた。 まず、PMSG処理後の雌マウス卵巣より回収した卵胞を培養し、減数分裂再開にかかわるLHシグナルの下流因子であるアンフィレギュリンを添加したところ、卵胞におけるCNP遺伝子の発現量は添加30分後以内に減少し、2時間後にはさらに低下することが認められた。また、NPRB遺伝子の発現量も2時間後には確認された。さらに、これらのLHシグナルによる遺伝子発現低下が顆粒膜細胞における反応であるか確認するため、マウス卵胞より回収した顆粒膜細胞を培養し、アンフィレギュリンを添加後のCNP, NPRB遺伝子発現を解析した。その結果、両遺伝子とも培養卵胞での結果と同様に、発現量は明らかに減少した。さらに、アンフィレギュリンとともにEGFレセプター阻害剤を前処理した時のCNP発現量を解析したところ、発現量の低下は認められなかった。 以上の結果より、LHにより誘導される卵母細胞の減数分裂再開は、LHにより機能するアンフィレギュリン/EGFレセプターのシグナルの活性化によりもたらされるCNP遺伝子の低下が顆粒膜細胞において引き起こされることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|