2012 Fiscal Year Annual Research Report
犬の慢性肝障害に対する自己骨髄細胞移植治療の基礎的研究
Project/Area Number |
22580361
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
谷 健二 山口大学, 獣医学部, 准教授 (00365420)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田浦 保穂 山口大学, 獣医学部, 教授 (80163153)
|
Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
|
Keywords | 犬 / 慢性肝炎 / 骨髄細胞 / 再生医療 |
Research Abstract |
肝不全患者に対して肝移植による治療が行われているが、生命倫理、ドナー不足、手術侵襲、経済的な問題などがあり、普及するには障害が多い。骨髄液中には、骨、軟骨、神経、肝臓など多様な細胞に分化しうる性質を持った間葉系細胞が存在することが知られており、再生医療用の細胞源として注目されている。自己細胞移植治療は、様々な問題が解決可能であり、広く期待されている治療法である。しかし、自己細胞移植治療の実態は、マウス・ラットの実験結果から類推し人医学に応用されているのが現状であり、より高度な大型動物(犬)でのデータ収集からProof of Concept(POC)の確立が望まれている。これらのことから、犬慢性肝炎モデルを作成し、肝細胞の幹細胞および肝細胞の再生を支持する細胞の亜集団である骨髄間質細胞の自己移植治療の有用性を検討することは、小動物臨床および人医療に有用なデータを提供できると期待される。申請者は、イヌ骨髄間質細胞の性状解析を行い、骨髄培養接着細胞は、CD29+、CD44+、CD90+、CD11b-、CD45-であること、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生能を有することを明らかにした。また、免疫不全マウスを用いて慢性肝炎モデルを作成し、in vivoで治療効果(犬→マウス)があることを報告した。 さらには、肝線維症の重症度と骨髄間質細胞移植治療効果に関連性があること、また前述したMMP産生能力が深く関与している可能性を見出した。 これらの結果は、肝不全自然発症犬に対する自己骨髄細胞を用いた低侵襲肝臓再生療法の新規確立に向けた基礎的情報であると思われた。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)