2012 Fiscal Year Annual Research Report
異担子菌酵母を宿主とする担子菌キノコ由来リグニン分解酵素の大量生産系の確立
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22580376
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
麻田 恭彦 香川大学, 農学部, 教授 (70151032)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リグニン分解酵素 / ラッカーゼ / 担子菌 / 異担子菌酵母 |
Research Abstract |
1.担子菌Trametes polyzonaが菌体外に生産するラッカーゼの解析 タイ国チェンマイ大学との共同研究により、タイ国で分離された担子菌、T. polyzona WR710-1株が菌体外に分泌生産するラッカーゼ(リグニン分解酵素の一種)の解析を行った。その結果、本酵素は種々の合成色素の脱色活性や難分解性環境汚染物質であるビスフェノールAの分解活性を有することが判明した。 2.異種宿主を用いるGrifola frondosa(マイタケ)由来ラッカーゼ(Lac1)の大量生産と組換えラッカーゼ(rLac1)の解析 異担子菌酵母Rhodosporidium toruloidesを宿主とするLac1の大量生産を目的として、まず、Lac1発現ベクターの構築を行った。昨年度にクローニングした本酵素の全長cDNA(あるいはシグナル配列コード領域を削除したcDNA)を本菌のグリセルアルデヒド3-リン酸脱水素酵素(GPD)遺伝子のプロモーターとターミネーターの間に挿入した発現ベクターpRTGlac1(およびpRTGlac2)を構築した。これらの発現ベクターを本菌に導入したところ、多数の形質転換株が得られた。得られた形質転換株を種々の条件で培養して、菌体内および菌体外のラッカーゼ活性を測定したが、どの形質転換株においてもラッカーゼ活性は認められなかった。次に、宿主をメタノール酵母Pichia pastorisに変えて、La1 cDNAの発現を試みた。その結果、ラッカーゼを高生産する形質転換株が取得できた。生産されたrLac1はLac1よりも熱安定性に優れていることが明らかとなった。rLac1には、より高度に糖鎖付加が起こったことがその要因であると推測された。また、rLac1はLac1と同様に種々の合成色素の脱色活性を有することが明らかとなり、rLac1の有用性が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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