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2011 Fiscal Year Annual Research Report

βーグルカンをバイオマス資源として有効利用するための基盤研究

Research Project

Project/Area Number 22580380
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

木藤 新一郎  名古屋市立大学, 大学院・システム自然科学研究科, 教授 (60271847)

Keywordsバイオマス
Research Abstract

今年度は、オオムギP23k遺伝子を過剰発現させたイネ形質転換体の種子を用いて形質評価(β-グルカン含量を中心とする細胞壁構成多糖類の含量変化を調べる)を行うと共に、P23k相互作用因子のスクリーニングを行った。
前者では、P23kの発現に伴って種子のβ-グルカン含量が僅かであるが有意に上昇することが明らかとなった。この結果により、P23kがオオムギのβ-グルカン合成に関わる因子であることやイネに於いても十分に機能しうることを明らかとした。ただし、P23k単独の発現誘導では劇的なβ-グルカン含量の増加は確認できず、種子におけるβ-グルカン含量の増加にはβ-グルカン合成酵素であるCslFや未だ未同定のP23k相互作用因子の共発現が必要であることを裏付ける結果となった。
また後者では、昨年度に免疫沈降法で確認した2種類のP23k相互作用因子の単離同定を試みた。しかし、解析を進めた結果、それら候補因子はすべて擬陽性であり、残念ながら真のP23k相互作用因子でないことが明らかとなった。その後も条件を変えて免疫沈降実験を繰り返したが、新たな因子の単離同定には至っていない。ただ、同時に進めたBlue Native-PAGE法を用いたP23kの複合体解析では、P23kが細胞内で複数のタンパク質と複合体を形成していることや、その大きさが150kDaを超えることが明らかとなった。P23kとCslFの推定分子量を足しても120kDa程度であることから、相互作用因子の大きさに関して重要な知見を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

オオムギP23k遺伝子を過剰発現させた形質転換イネの作成と形質評価(β-グルカン含量の変動調査)は順調に進んでおり、当初の目的を達成している。ただし、P23k相互作用因子の単離同定に関しては未だ成功しておらず、若干遅れていると判断せざるを得ない。

Strategy for Future Research Activity

形質転換イネの形質評価によるP23kの機能解析に関しては順調に進んでおり、今年度はβ-グルカン以外の細胞壁構成多糖類も解析対象とする。また、P23k相互作用因子の単離同定に関しては、新たなP23kの抗体を作成して免疫沈降実験を行うと共に、酵母ツーハイブリッド法によるスクリーニングも継続して行う計画である。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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