2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580382
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Research Institution | Beppu University |
Principal Investigator |
古川 謙介 別府大学, 食物栄養科学部, 教授 (90221556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 毅 別府大学, 食物栄養科学部, 助教 (40399811)
藤原 秀彦 別府大学, 食物栄養科学部, 助教 (10435167)
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Keywords | 水銀耐性菌 / PCB分解菌 / クロロエテン脱塩素菌 / mer遺伝子 / bph-salエレメント / pce遺伝子 |
Research Abstract |
1.水俣湾における水銀耐性菌の分布と生態 国立水俣病総合研究センターにおいて1980年代から2006まで水銀耐性を異にする諸種の水銀耐性細菌が分離された。平成22年度はこれらの細菌についてフェニル酢酸水銀と塩化第二水銀に対する耐性能と分解能について調べた。水俣湾に水銀が高濃度に存在する時に分離された細菌は高濃度の水銀に耐性であったが、ヘドロ浚渫後に分離された細菌の多くは水銀感受性であった。 2.bph-salエレメントの諸種PCB分解菌における分布 Pseudomonas putida KF715株にはビフェニル・サリチル酸代謝遺伝子をコードする接合型トランスポゾン、bph-salエレメントが存在するが、この因子は極めて不安定である。本年度は諸種のビフェニル資化菌からゲノムを抽出し、パルスフィールド電気泳動、ついでbph及びsal遺伝子を用いたサザン解析によりこの因子が広くビフェニル資化菌に存在することが明らかになった。 3.クロロエテン脱塩素遺伝子クラスターの高頻度欠現象 脱ハロゲン呼吸細菌Desulfitobacterium hafniens Y51株の脱塩素化pce遺伝子クラスターは極めて不安定である。これは遺伝子群が2つの相同な挿入配列により挟まれて存在することに起因するが、本年度はこの欠失現象が極低濃度(1μM)のクロロフォルムの存在で高頻度に生起することを明らかにした。また、クロロフォルムは同時にY51株の生育を阻害することは判明した。
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Research Products
(3 results)