2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590016
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
榛澤 雄二 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (10096688)
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Keywords | 有機合成 / ジルコノセン錯体 / 遷移金属触媒 / 複素環構築 / 求核反応 / エナンチオ選択的反応 / 不斉配位子 / ライセルト型反応 |
Research Abstract |
有機化学分野において基本的かつ非常に重要な炭素-炭素結合形成反応の新規反応の開発を目的として、求核性の乏しいジルコノセン錯体を求核種として利用する触媒反応の検討を行ってきている。特に、申請者が明らかにしてきている遷移金属触媒および不斉配位子を選択することによるエナンチオ選択的炭素-炭素結合形成反応は、有機ジルコノセン錯体の求核試薬としての有用性を示す一例である。 22年度においては 1. 有機ジルコノセン錯体の中でもアシルアニオン供与体となるアシルジルコノセン錯体がライセルト型反応条件下、銅触媒を用いることにより含窒素芳香族複素環に効率よく位置選択的に求核的アシル化が進行することを明らかにした。また3,4-ジヒドロイソキノリンに触媒として金属を用いることなくBronsted酸を用いるとアシルジルコノセン錯体の求核的アシル化による炭素-炭素結合形成反応は生起せず、窒素アシル化体が得られ、D_2O処理すると1-位に重水素が導入されることを見出している。 2. 有機ジルコノセン錯体による上記ライセルト型反応のエナンチオ選択的反応を遂行するための銅触媒について検討した。さらに、これら不斉反応に利用できる種々新規不斉配位子の合成を目的として、光学活性なビスオキサゾール誘導体のアミノ酸誘導体からの合成について検討した。 3. 2に記載したビスオキサゾール有機ジルコノセン錯体の反応と関係して、各種金属触媒を利用するオキサゾール骨格を含む各種複素管骨格の新規構築法について報告した。
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Research Products
(14 results)