2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590017
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田村 修 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (30257141)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ニトロン / 付加環化反応 / HPA-12 / N-アシルニトロン / 分子内反応 |
Research Abstract |
ニトロンとアルケンの分子内及び分子間1,3-双極子付加環化反応は炭素-炭素結合と炭素-酸素結合を一挙に形成しイソキサゾリジン環を与える有用な方法である。イソキサゾリジン環はそのN-O結合を還元的に開裂することにより、1,3-アミノアルコール誘導体に変換可能であり、生理活性を有する複雑な含窒素化合物の合成に利用できる。本年度は、(1) N-ボラノニトロンの付加環化反応を用いるHPA-12の合成研究と (2) Boc2Oにより促進されるオキシムの分子内付加環化反応の開発について述べる。 (1) HPA-12はスフィンゴミエリンの生合成の選択的阻害物質として見出され、ごく最近syn体であることが明らかとなった。そこで、N-ボラノニトロンの付加環化反応を用いるHPA-12の合成法の開発を行うこととした。適切なO-シリルオキシムにスチレンをBF3・OEt2存在下で反応させ、一端Boc保護してcis-付加環化体を得た。これを脱保護した後ラウロイルクロリドと反応させた。次いで、N-O結合を還元的に開裂させた後に、加熱することによりγ-ラクトンとした。最後にNaBH4で還元することによりsyn-HPA-12の合成に成功した。 (2) 新規な1,3-双極子の開発を目指してオキシムを何らかの手段で1,3-双極子に変換できないかを探った。検討の結果、分子内にアルケンを有するオキシムをジ-tert-ブチルジカルボナート (Boc2O)存在下で加温するとN-Boc分子内付加環化体が収率よく得られることを見いだした。Boc2O非存在下では、長時間加熱しても反応は全く進行しないか、低収率である。本反応は側鎖に炭素、窒素、酸素で反応が進行する。その反応機構はN-Bocニトロンを経由するものと考えている。 これらの結果については、学術雑誌に投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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