2010 Fiscal Year Annual Research Report
マグネシウムカルベノイドの化学を基盤とする分子構築の新手法開発
Project/Area Number |
22590021
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐藤 毅 東京理科大学, 理学部, 教授 (20089329)
|
Keywords | カルベン / カルベノイド / マグネシウムカルベノイド / 有機マグネシウム / スルホキシド / 有機合成化学 / 挿入反応 / 不斉合成 |
Research Abstract |
α-クロロアルキルアリールスルホキシド類とグリニヤール試薬との反応によるスルホキシド-マグネシウム交換反応を利用して様々なマグネシウムカルベノイドが収率良く生成できる事を見出している。このマグネシウムカルベノイドの示す々な規な反応性を捕らえ、有機分子構築法を開拓する新規な研究を企画検討し、以下に示す多数の興味深い新反応を開発する事に成功した。 (1) シクロプロピルマグネシウムカルベノイドの1,5-CH挿入反応による3-oxabicyclo[3.1.0]hexane類の新規合成法を開拓した。 (2) ジクロロメチルトリルスルホキシドの光学分割法を開発し、光学活性なシクロプロピルマグネシウムカルベノイドを経由するアレンの新規な不斉合成反応の開発を達成した。 (3) マグネシウムカルベノイドの分子内アルキル化反応によりシアノシクロプロパン類の新規合成法を見出し報告した。 (4) シクロブチルマグネシウムカルベノイドの化学の開拓に着手し、アルキリデンシクロブタン類の新規合成法を見出し報告した。 (5) ケトンやアルデヒドを出発原料とする共役エンイン類の新規合成法を見出した。 (6) ジクロロメチルトリルスルホキシドの不斉点が低温下にラセミ化する事を見出した。 (7) 1-クロロビニルリルスルホキシドムアセチリドの反応により一気に2つの炭素-炭素結合を伴い共役エンジインが生成することを見出した。 その他 以上の様に本研究は従来研究されていなかった様々なマグネシウムカルベノイドの性質や反応性についてらかにし、今までに知られていなかった様々な新反応を見出すなど極めて異議深いものであり、今後も鋭意検討を続ける。
|
Research Products
(4 results)