2012 Fiscal Year Annual Research Report
幻覚性植物が含有する化学成分の構造多様性解明に向けた化学的研究
Project/Area Number |
22590030
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
代田 修 徳島文理大学, 薬学部, 准教授 (90300920)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 幻覚性植物 / 幻覚性サルビア / サルビノリンA / カート / カチノン / 麻黄 / エフェドリン |
Research Abstract |
幻覚性植物が含有する多様な化学成分に着目し、その化学構造の多様性解明するための基盤的研究を行うため、本研究を進めてきた。 カート(Khat: Catha edulis)に含有される幻覚性物質であるカチノンについて、その類縁体の網羅的合成を現在も進めている。また、そのカチノンを推定生合成中間体とするエフェドリン類についても同様に網羅的合成を進め、半数の化合物について合成が達成できている。 漢方生薬である麻黄(Ephedra sinica)の主活性成分であるエフェドリンは、その構造上、覚せい剤原料にもなり得る。しかし、南米ペルーに自生するEphedra americanaにはエフェドリン類が含まれていないとされていたので、その真意を確かめるべく分析を行ったところ、E. americanaにはエフェドリン類は含まれないことが確認された。さらに、E. americanaに含まれる成分の検索を行ったところ、麻黄根などに含まれていることが知られているB-typeプロアントシアニジン類が多数単離され、それらの構造を明らかにした。 また、生合成研究などに用いる予定の光親和性ラベル化試薬の合成を引き続いて進めてきたが、最後の2ステップにおいて留まっている。一方、光親和性ラベル化された生合成酵素を釣り上げるライゲーション反応基を有した光解離性レセプターフィッシングロッド(レセプターの釣り竿)の合成については、各パーツの合成が済んでいる。 別途の共同研究として、カート(Khat: Catha edulis)が含有する幻覚性物質カチノンを特異的に検出する抗カチノン抗体の作成とELISAの開発を行っている。さらに、幻覚性サルビア(Salvia divinorum)が含有する幻覚活性本態であるサルビノリンAに対して、これを特異的に検出する抗サルビノリンA抗体の作成とELISAの開発も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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