2012 Fiscal Year Annual Research Report
柔らかく丈夫で明るい近赤外蛍光色素の創製と分子イメージングへの適用
Project/Area Number |
22590051
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
能田 均 福岡大学, 薬学部, 教授 (20164668)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 蛍光色素 / 糖化ローダミン / ラベル化 / 長波長 |
Research Abstract |
平成23年度に開発した糖化ローダミン(2個のアミノ基に各1個のグルコースが付加したジグルコシルローダミン110, Glu-Rho)は、本研究で開発を目的としている“強蛍光性、安定かつ生体成分との相互作用の少ない色素”として有用であろうことが示唆された。本年は、単糖のグルコースの代わりに二糖のマルトースを付加させた糖化ローダミン(ジマルトシル-ローダミン110, Mal-Rho)を合成し、その特性を比較検討し、ラベル化反応へ適用した。 【1】色素としての特性 蛍光波長はGlu-Rhoと同様に、ローダミン110より25nm程度長波長側にシフトしている。親水性は、逆相カラムに対する保持を、比較検討した。数種類の移動相を用いた結果、保持時間はどの移動相を用いた場合にも Mal-Rho < Glu-Rho << Rhodamine110 < TAMRA となった。 【2】ラベル化への適用 Mal-RhoおよびGlu-Rhoには、カルボキシル基が存在するので、縮合剤の存在下にアミノ基と反応し、アミドを形成することが可能と考えられる。まず、イソロイシンをモデルにアミノ酸のラベル化を検討した。 逆相HPLCに適用したところ、両試薬ともイソロイシンに対応する1本の蛍光ピークを与え、蛍光ラベル化に適用できることを確認した。蛍光強度に大きな差はみられないが、保持時間はMal-Rho 誘導体が、Glu-Rho誘導体の約半分であり、2倍の糖=2倍の水酸基の差が保持時間の差となっていることが予想される。分析対象、試料などに応じて使い分けることが可能と考える。その他、ペプチドACTH、タンパク質cytochromeのラベル化にも適用可能であった。 今回開発したMal-RhoおよびGlu-Rho は、“強蛍光性、安定かつ生体成分との相互作用の少ない色素”として有用性は極めて高いと思われる
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)