2012 Fiscal Year Annual Research Report
迅速な癌の光力学的治療を目指した酸素分圧診断と治療の融合型多機能製剤の開発
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22590052
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
竹下 啓蔵 崇城大学, 薬学部, 教授 (70175438)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | MRI / DDS / 造影剤 / ガドリニウム / デキストラン / ESR |
Research Abstract |
1. 既報に従い、2,2,6,6-tetramethylpiperidin-1-oxyl(TEMPO)をデキストラン(MW 40,000)に結合させデキストラン-TEMPOを合成した。結合比は、グルコース残基:TEMPO=57:1であった。デキストラン-TEMPOの濃度依存的にMRIシグナルの強調効果が見られ、その効果は未結合のTEMPOと同程度であった。しかし、マウスにおいては、残念ながら造影効果は見られなかった。 2. MRIでの検出をより容易にするため、デキストランにDTPAを介してGdをキレートさせ、Gd-デキストランを合成した。結合率は、グルコース残基:Gd=1:0.5から1:1であった。ファントムにてMRI増強効果を調べたところ、市販のマグネビスト(Gd-DTPA)と比較して造影効果は1/4程度であることがわかった。マウスに投与してMRIを撮像したところ、血管が描画され、造影剤が血管内に留まっている様子が確認された。血管から漏れ出た部分で造影効果が高まると考えられ、癌組織や血管障害の診断に利用できると期待される。 3. Gdが溶液中で近傍の他の常磁性物質のESRシグナルを広幅化することを利用して、ESRを用いた簡易定量法を開発した。4-Oxo-TEMPOのESRシグナルはGd及びそのキレート化合物の濃度依存的に広幅化し、直線性が得られた。定量は簡便であるため、合成造影剤の評価や造影剤の検定に利用できる。 4. デキストランにエチレンジアミンをスペーサートしてクロリンe6を結合させたが、結合後クロリン結合デキストランは水に不溶性となった。可溶化にはポリエチレングリコール化などの処置をとる必要があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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