2010 Fiscal Year Annual Research Report
貪食におけるイノシトールリン脂質の時空間的役割―RNA干渉を併用したイメージング
Project/Area Number |
22590065
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
櫨木 薫 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (50146007)
|
Keywords | イノシトールリン脂質 / マクロファージ / 貪食 / RNA干渉 / 貪食 |
Research Abstract |
マクロファージによる異物の貪食と排除の過程においては、様々なイノシトールリン脂質が関与している。しかし、イノシトールリン脂質関連酵素は早期胚性致死故にノックアウトできない分子が多く、この過程に関与する分子は明らかにされていない。そこで我々はRNA干渉で標的となるイノシトールリン脂質合成、代謝酵素をノックダウンした細胞を作成し、これらの細胞に種々のイノシトールリン脂質と特異的に結合する蛍光プローブを導入して貪食の過程を生細胞タイムラプスイメージングで解析することを企画した。この目的で本年度は以下の分子を欠損した細胞を作成した。 SHIP1,SHIP2,Pharbin(イノシトールリン脂質5位脱リン酸化酵素) PTEN(イノシトールリン脂質3位脱リン酸化酵素) VPS34(3位リン酸化酵素、クラスIII)、VPS15(VPS34制御サブユニット) PI3KCIIa(3位リン酸化酵素、クラスIIa) PIKfyve(5位リン酸化酵素),Vac14(PIKfyve制御サブユニット) これらの細胞を用いて食胞を縁取るPI(3,4,5)P3とPI3Pの出現と消失を蛍光プローブで追跡し、輝度を定量して経時変化を数値化した。結論として食胞のPI(3,4,5)P3は主としてPTENで脱リン酸化されてPI(4,5)P2となること、およびPI3PはPIKfyveでリン酸化されてPI(3,5)P2となることの二点が明らかになった。
|
Research Products
(3 results)