2012 Fiscal Year Annual Research Report
シグナル伝達可視化によるアドレナリンβ3受容体特異的アゴニスト探索系の開発
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22590069
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
藤本 康之 岩手医科大学, 薬学部, 准教授 (60317724)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アドレナリン受容体 / 蛍光 / 脂肪滴 |
Research Abstract |
脂肪組織では、脂肪細胞に存在するアドレナリンβ3受容体を介してアドレナリン刺激に反応し、脂肪細胞内に貯蔵された中性脂質分子の分解が促進されることが知られている。脂肪細胞における中性脂質貯蔵オルガネラは脂肪滴と呼ばれ、その表面にはperilipinと称する蛋白質が存在する。脂肪細胞がアドレナリン刺激を受けるとperilipin蛋白質はリン酸化され、脂肪滴表面から離脱する。また、βarrestinはG protein-coupled receptor刺激時に細胞質から小胞表面へ移行することが知られている。本研究ではこれらの蛋白質の細胞内動態観察によって、生細胞におけるアドレナリン刺激受容を可視的に検出する系の開発をめざした。このような検出系は、アドレナリンβ3受容体作働物質の探索に利用することが可能であり、肥満等の生活習慣病の治療薬の開発への応用が期待される。 これまでに、アドレナリンβ3受容体を安定的に発現する哺乳類培養細胞の作成に取り組んできた結果、昨年度には、アドレナリンβ3受容体-蛍光蛋白質の融合体を安定的に発現する細胞株の樹立に成功し、細胞表面に蛍光蛋白質由来の蛍光が観察された。今年度は、この安定発現株にperilipin-蛍光蛋白質融合遺伝子、またはβarrestin-蛍光蛋白質融合遺伝子を導入することで、共発現株の樹立をめざした。その結果、βarrestin-蛍光蛋白質融合遺伝子を導入した場合に2色の蛍光シグナルを発する細胞が観察されたが、安定共発現株の樹立には至らなかった。遺伝子導入によって細胞毒性が生じている可能性が考えられ、この問題を克服するために、蛍光蛋白質を別のものに変更することを検討している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)