2011 Fiscal Year Annual Research Report
MRI診断への応用を目指した連結官能基付き炭素鎖分岐を有するDTPAの簡便合成
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22590101
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
根本 尚夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30208293)
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Keywords | MRI / DTPA / Stevens転位 / 非侵襲診断 / 重金属キレート / グリシン / イミノ二酢酸 / EDTA |
Research Abstract |
Diethylenetriaminepentaacetic acid(DTPA)の炭素骨格部にallyl基を導入できる画期的な簡便手法の最適化(63%の単離化学収率と93%の化学選択性)を平成22年度に達成したので、本年度はDTPAに限定されない一般性を得られるように、N,N-ジアルキルグリシンエステル、N-アルキルイミノ二酢酸エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のエステルの3種類で向様の反応を試した。その結果DTPAと同様の収率や化学選択性の結果が得られ、鍵反応の一般性を示す事が出来た[(1):達成]。同時にDTPAにおける「63%の単離化学収率と93%の化学選択性」がなぜ達成されたかを明らかとする知見が得られた[(1):想定外追加達成]。 また大量合成可能となったmopo-C-allyl化DTPAの末端オレフィン部分を伸張する手法が成功し、末端にBocで保護したアミノ基を有する誘導体の合成を平成22年度に達成したので、本23年度はその方法を参考に、ヒドロキシアミン末端、カルボン酸末端、マレインイミド末端などを有するバリエーション化を進め、成功した[(2):達成]。これら中間体を利用して、コレスタノール・ウラシル・ポルフィリン・カンプトテシンなどとの化学連結を試み成功した[(3):達成]。これら最終生成物の緩和時間をMRI装置によって測定し[(4):達成]、市販診断剤のマグネビスト(R)に比べて、低濃度での画像コントラストを高ある誘導体であることが明らかとなった[(4):想定外追加達成]。なお、スムーズな研究展開だったため・大元の原料となるmoho-C-allyl化DTPAの製造に関しては、平成22年度に製造したもので十分に研究をすすめることが出来たので、謝金措置は執らなくても済んだ[(5):想定外の良好な進捗のため]。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成23年4月に提出した研究実施計画で記載した(1)別基質での一般性検討、(2)分岐先端構造のバリエーション化、(3)集積性有機部位の連結、(4)MRIによる実測、という細目を全て達成した。加えて(1)と(4)では想定以上の成果を得た。(5)大元の原料の大量製造(謝金の措置)という計画は、非常に化学反応の失敗が少なく、22年度での備蓄で賄えた点で想定より進捗はよかったと結論できる。以上の理由より(1)という自己評価としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に推移しているので、特段の変更は無く、バリエーションの更なる追加などを進めて、論文投稿のためにしっかりとしたデータをとる事を第一優先として進めたい。第2の目標は臨床応用や市販化等の社会貢献であるが、本科研費研究の成果を基盤として採択された外部資金(JST : T-STEP:起業検証タイプ:平成24年度)で実施が主体となる。
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Research Products
(4 results)