2010 Fiscal Year Annual Research Report
人工ペプチドによる核内レセプターアンタゴニストの創製
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22590114
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
栗原 正明 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 室長 (20205206)
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Keywords | ペプチド / ヘリックス / 核内レセプター / 転写阻害 |
Research Abstract |
核内受容体に結合する転写共役因子のヘリックス結合モチーフ-LXXLL-(L;ロイシン、X;任意のアミノ酸)を含むペプチドを設計し、そのヘリックス構造の制御を行った。すなわちLXXLLシークエンスを持つペプチドの中に、α、α-ジ置換アミノ酸、側鎖架橋構造を導入することで、安定なヘリックス構造を形成できるペプチドの合成を行った。 ヘリックス構造を安定化させるジ置換アミノ酸としてα-アミノイソブチル酪酸(Aib)を用いた。側鎖架橋構造を構築するユニットとしてアリル基を有するセリン誘導体を用いた。これらのアミノ酸を含む4種類のヘプタペプチドを設計、合成した。側鎖架橋構造の構築は閉環メタセシス反応及び水素化反応で行った。合成したペプチドの二次構造解析は、溶液状態ではNMR,IR,CDスペクトル、結晶状態ではX線結晶解析を用いて行った。 その結果、溶液状態において、3つのペプチドは右巻きの3_10-ヘリックス、1つのペプチドは右巻きのα-ヘリックスであることが示唆された。溶液状態で右巻きのα-ヘリックスと示唆されたペプチドは、再結晶で良質な単結晶が得られたのでX線結晶解析を行った。その結果、溶液中と同様の右巻きのα-ヘリックスであることが明らかとなった。ここで合成した安定化ヘリカルペプチドを用いて今後、ビタミンDレセプター転写阻害活性の検討を行う予定である。
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