2012 Fiscal Year Annual Research Report
肺炎球菌莢膜糖鎖ワクチンに対する免疫記憶成立のメカニズム解析
Project/Area Number |
22590115
|
Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
築地 信 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (90302611)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 免疫記憶 / ワクチン / 記憶B細胞 / 肺炎球菌 / 莢膜糖鎖 |
Research Abstract |
肺炎球菌莢膜糖鎖ワクチン(PneumoVax23)の投与を受けた被験者においては、IgM陽性記憶B細胞集団中に、投与された糖鎖を特異的に認識する抗体を産生するB細胞クローンが誘導され、その抗体が細菌への免疫応答に重要な役割を担うことが推測されたため検証する研究を行った。 まず、マウスに肺炎球菌莢膜糖鎖血清型3(PPS3)を腹腔内投与したところ3日目の脾臓内で特異的抗体産生細胞数が増加することを見つけた。そこから特異的抗体産生ハイブリドーマ4クローンを取得した。in vivoでの特異的B細胞の分化成熟の解析のために、これら抗PPS3抗体のBCR遺伝子を単独産生する遺伝子改変マウスの作製を遂行した。軽鎖kappa(Vkgj38c-Jk1)トランスジェニックマウスを作製し、重鎖については2種類の重鎖(Vh2-9-1DPS2.x-Jh1)、(Vh10.2b-DEL16.2-Jh2)をJh遺伝子座に組換えたES細胞を取得した。現在キメラマウスの作製を進行中である。 さらに、免疫後3日目を抗原暴露によって活性化したB細胞の運命決定の時期と考え、活性化マーカーでありかつ胚中心の明調域に高発現するCD83に注目した。CD83は活性化によって発現が誘導され、リガンド分子は未知であるが、抗CD83抗体の投与によりT細胞非依存性抗原に対する応答(IgM)がT細胞依存応答(IgM→IgG)へと変化することが報告されているので、記憶B細胞の分化成熟過程への関与が考えられる。そこでそのリガンド分子の探索を行ったところ、CD83が結合するある特定の細胞集団を同定することに成功した。 今後は、(1)CD83リガンド分子の同定と結合細胞群の形質解析と、(2) IgM陽性記憶B細胞の分化成熟過程の解析のために、特異性が既知なクローンの選択機序をモニターできるPPS3特異的BCRマウスの作製を計画している。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)
-
[Journal Article] Involvement of transcription factor Ets-1 in the expression of the α3 integrin subunit gene.2012
Author(s)
Kamoshida G, Matsuda A, Katabami K, Kato T, Mizuno H, Sekine W, Oku T, Itoh S, Tsuiji M, Hattori Y, Maitani Y, Tsuji T.
-
Journal Title
FEBS J.
Volume: 279(24)
Pages: 4535-46
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-