2011 Fiscal Year Annual Research Report
過酸化脂質由来の化学修飾アンジオテンシンの解析:心血管系疾患への新規アプローチ
Project/Area Number |
22590130
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
李 宣和 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (60519776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大江 知行 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (10203712)
後藤 貴章 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (40344684)
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Keywords | oxidative stress / lipid hydroperoxide / angiotensin II / 4-oxo-2(E)-nonenal / 4-hydroxy-2(E)-nonenal |
Research Abstract |
1.過酸化脂質由来の化学修飾アンジオテンシン(Ang)類の解析 ・4-Oxo-2(E)-nonenal(ONE)由来の脱炭酸反応による、Ang II上のN末端アスパラギン酸におけるpyruvamide Ang II(AngP)形成(Lee et al., Chem. Res. Toxicol. 21 : 2237, 2008)に加え、ONEによるArg^2修飾及び4-hydroxy-2(E)-nonenal(HNE)によるHis^6修飾が起こることを明らかにした。さらに、これらの修飾メカニズムも、モデル反応解析(Lee et al., Chem. Res. Toxicol. 23 : 1771, 2010)による裏づけから同定することができた。 ・4,5-Epoxy-2(E)-decenal(EDE)、及び4-hydroperoxy-2(E)-nonenal(HPNE)由来の修飾解析も現在進行中である。 2.Angと修飾Ang類分析のためのクリーンアップ法及びLC-MSの開発 ・Ang及び修飾Ang類をモデルシステムあるいは生体試料から効率的に抽出するため、市販の抗Ang II抗体(ポリクローナル)を利用したAng類特異的なイムノアフィニティー精製法を開発した。 ・質量分析法(MS)によるスクリーニング法、すなわちプリカーサーイオンスキャン(Goto et al., Anal. Methods, accepted)等のリンクドスキャンタンデムMS(MS/MS)を構築した。 3.修飾Ang類の生理活性の解析 ・Ang Pは、Ang IIからAng IIIを生成するaminopeptidase A(APA)によっては代謝されないことが示唆された。 ・Ang類のAT_1及びAT_2レセプターへの親和性を検討するため、MSを用いた非放射性レセプターアッセイ法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、過酸化脂質由来の主要アルデヒド、ONEやHNEによる新規Ang II修飾を見出した。さらに、これら修飾体の分別分析に必要となる、イムノアフィニティー抽出によるクリーンアップ法とMSを基盤とするスクリーニング法も構築した。一方、Ang Pに対するAPAの生理活性についても試験済みである。また、修飾Ang類のAT_1及びAT_2レセプターへの親和性を検討するため、MSを応用した非放射性レセプターアッセイ法を開発した。
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Strategy for Future Research Activity |
・EDE及びHPNE由来のAng II修飾について解明する。 ・Ang類への主要な修飾を明確にするため、イムノアフィニティー抽出によるクリーンアップ法、及び(もしくは)MSを基盤とするスクリーニング法を、標識リノール酸水酸化物を用いたモデルシステムに適用する。 ・Ang Pを含む他の修飾Ang類の生理活性についても、上記の分析法により解析していく。
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Research Products
(9 results)